令和6年度登録販売者試験問題【中国・四国】 医薬品の適正使用と安全対策(午後)

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問41 要指導医薬品及び一般用医薬品の添付文書に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 重要な内容が変更された場合には、改訂年月を記載することとされているが、改訂された箇所を明示する必要はない。

b 使用上の注意は、「してはいけないこと」、「相談すること」及び「その他の注意」から構成される。

c 要指導医薬品の添付文書の内容は、医薬品の有効性・安全性等に係る新たな知見、使用に係る情報に基づき、2年に1回の改訂が義務づけられている。

d 添付文書は、開封時に一度目を通されれば十分というものではなく、必要なときにいつでも取り出して読むことができるように保管される必要がある。

 a b c d

1 誤 正 誤 正

2 正 正 正 誤

3 誤 正 正 正

4 正 誤 誤 正

5 誤 誤 正 誤

問41

a.誤:重要な内容が変更された場合には、改訂年月を記載するとともに改訂された箇所を明示することとされており、以前からその医薬品を使用している人が、添付文書の変更箇所に注意を払うことができるようになっている。

b.正

c.誤:医薬品の有効性・安全性等に係る新たな知見に基づいて情報が更新される。添付文書の改訂が「2年に1回義務付けられている」という具体的な規定はありません。

d.正

正答:1

問42 医薬品の適正使用情報に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 医薬品は、効能・効果、用法・用量、起こり得る副作用等、その適正な使用のために必要な情報を伴って初めて医薬品としての機能を発揮する。

2 要指導医薬品は、薬剤師から情報提供を受けるので、一般の生活者にとって、添付文書や製品表示に記載されている情報は重要ではない。

3 医薬品の販売等に従事する専門家は、購入者等への情報提供及び相談対応を行う際に、添付文書や製品表示に記載されている内容を的確に理解する必要がある。

4 医薬品の販売等に従事する専門家は、その医薬品を購入し、又は使用する個々の生活者の状況に応じて、積極的な情報提供が必要と思われる事項に焦点を絞り、効果的かつ効率的な説明をすることが重要である。

問42

1.正

2.誤:薬剤師からの情報提供を受けても、添付文書や製品表示の情報は一般の生活者にとっても依然として重要である。

3.正

4.正

正答:2

問43 一般用医薬品の添付文書の使用上の注意において、「次の人は使用(服用)しないこと」の項目中に、「透析療法を受けている人」と記載することとされている成分として、正しいものはどれか。

1 アスピリン

2 タンニン酸アルブミン

3 スクラルファート

4 オキセサゼイン

問43

1.誤:15歳未満の人には使用しない。

2.誤:牛乳アレルギーの人は使用しない。

3.正:アルミニウムを含む成分について、透析療法を受けている人が長期間服用した場合にアルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を引き起こしたとの報告があり、透析療法を受けている人では使用を避ける必要がある。

4.誤:15歳未満の人には使用しない。

正答:3

問44 一般用医薬品の添付文書における使用上の注意の記載に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 無水カフェインを含む眠気防止薬は、連用によって睡眠が不要になるというものではなく、適切な睡眠を摂る必要があるため「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」とされている。

b ポビドンヨードが配合された含嗽薬は、ヨウ素の体内摂取が増える可能性があり、疾患の治療に影響を及ぼすおそれがあるため、「甲状腺疾患の診断を受けた人」は「相談すること」とされている。

c ビタミンA主薬製剤は、妊娠3ヶ月前から妊娠3ヶ月までの間に栄養補助剤から1日10,000国際単位以上のビタミンAを継続的に摂取した婦人から生まれた児に、先天異常(口裂、耳・鼻の異常等)の発生率の増加が認められたとの研究報告があるため、「妊娠3ヶ月以内の妊婦、妊娠していると思われる人又は妊娠を希望する人」は「使用(服用)しないこと」とされている。

d 次硝酸ビスマスが配合された止瀉薬は、乳汁中に移行する可能性があるため、「授乳中の人」は「相談すること」とされている。

1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )

問44

a.正

b.正

c.誤:「相談すること」となっている。(実際は、服用しないよう促すので、いい問題ではない)

d.誤:特に定めはない。(実際は、乳汁中に移行する可能性があるため、いい問題ではない)ビスマスは、血液-胎盤関門を通過することが知られており、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避けるべきであるとされている。

正答:1

問45 アレルギー症状を訴えて、ジフェンヒドラミン塩酸塩が配合された内服薬を購入しようとしている30歳女性に対する登録販売者の説明内容として、正しいものはどれか。

1 眠気が現れることはありませんので、服用後、車の運転をしても差支えありません。

2 牛乳アレルギーの方は服用できません。

3 授乳中の場合は服用しないか、服用する場合は授乳を避けてください。

4 成分の過量摂取となるため、コーヒーやお茶と同時に服用しないでください。

問45

1.誤:ジフェンヒドラミン塩酸塩は抗ヒスタミン成分であり、抗ヒスタミン薬の副作用として「眠気等」が挙げられています。

2.誤:ジフェンヒドラミン塩酸塩は牛乳アレルギーの人が服用できない成分ではありません。

3.正

4.誤:カフェインはコーヒーなどと同時に服用すると過剰摂取となります。

正答:3

問46 一般用医薬品の添付文書における使用上の注意の記載に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 大黄甘草湯は、徐脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は「服用しないこと」とされている。

b ステロイド性抗炎症成分が配合された外用鎮痛消炎薬は、重篤な光線過敏症が現れることがあるため、「塗布部を紫外線に当てないこと」とされている。

c セトラキサート塩酸塩が配合された内服薬は、生じた血栓が分解されにくくなるため、「血栓症を起こすおそれのある人」は、「相談すること」とされている。

d ジヒドロコデインリン酸塩が配合された鎮咳去痰薬(内服液剤)は、依存性・習慣性がある成分が配合されており、乱用事例が報告されているため、「過量服用・長期連用しないこと」とされている。

1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )

問46

a.誤:芍薬甘草湯は、徐脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は「服用しないこと」とされている。

b.誤:重篤な光線過敏症が現れることがあるため「塗布部を紫外線に当てないこと」とされている例として、ケトプロフェンが配合された外用鎮痛消炎薬が挙げられています。ケトプロフェンは非ステロイド性抗炎症成分(NSAIDs)であり、ステロイド性抗炎症成分ではありません

c.正:セトラキサート塩酸塩は、体内で代謝されてトラネキサム酸を生じることから、血栓のある人、血栓を起こすおそれのある人では、生じた血栓が分解されにくくなることが考えられるので、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。

d.正

正答:5

問47 一般用医薬品の添付文書における使用上の注意の記載に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、心臓に負担をかけ、心臓病を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は「相談すること」とされている。

b ピレンゼピン塩酸塩水和物は、目のかすみ、異常なまぶしさを生じることがあるため、「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」とされている。

c サリチル酸ナトリウムは、外国において、ライ症候群の発症との関連性が示唆されているため、「15歳未満の小児」は「服用しないこと」とされている。

d アセトアミノフェンは、けいれんを誘発するおそれがあるため、「けいれんを起こしたことがある小児」は「服用しないこと」とされている。

  a b c d

1 誤 誤 正 正

2 誤 正 正 誤

3 正 誤 誤 誤

4 正 正 正 誤

5 誤 正 誤 正

問47

a.正

b.正

c.正

d.誤:テオフィリン、アミノフィリン水和物は、けいれんを誘発するおそれがあるため、「けいれんを起こしたことがある小児」は「服用しないこと」とされている。

正答:4

問48 一般用医薬品の添付文書における使用上の注意の記載に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 一般用検査薬は、その検査結果のみで自ら確定診断ができるので、判定が陽性の時は、時間のある時に医師の診断を受ければよい旨が記載されている。

b 小児が使用した場合に特異的な有害作用のおそれがある成分を含有する医薬品では、通常、「次の人は使用(服用)しないこと」の項に「15歳未満の小児」、「6歳未満の小児」等として記載される。

c 「次の人は使用(服用)しないこと」の項については、使用を避けるべき人について、薬剤師や登録販売者等の専門家に向けて記載されている。

d 重篤な副作用として、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、喘息等が掲げられている医薬品では、アレルギーの既往歴がある人等は使用しないこととして記載されている。

1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )

問48

a.誤:一般用検査薬では、その検査結果のみで確定診断はできないので、判定が陽性であれば速やかに医師の診断を受けることとされている。

b.正

c.誤:「次の人は使用(服用)しないこと」の項は、アレルギーの既往歴、症状や状態、基礎疾患、年齢、妊娠の可能性の有無、授乳の有無等からみて重篤な副作用を生じる危険性が特に高いため、「生活者が自らの判断で認識できるよう記載することとされている」。

d.正

正答:4

問49 一般用医薬品の保管及び取扱い上の注意に関する記述のうち、正しいものはどれか。

1 散剤やカプセル剤は変質しやすいため、冷蔵庫内に保管されるのが望ましい。

2 医薬品を旅行や勤め先等へ携行するために別の容器へ移し替えると、日時が経過して中身がどんな医薬品であったか分からなくなってしまうことがあり、誤用の原因となるおそれがある。

3 家庭内に小児がいる場合でも、病人が容易に手に取れる場所である枕元に医薬品を置いておくことが望ましい。

4 シロップ剤は、雑菌の繁殖等を生じる可能性は極めて低いが、取り出したときに室温との急な温度差で化学変化が起こるおそれがあるため、冷蔵庫内での保管は不適当である。

問49

1.誤:錠剤、カプセル剤、散剤等では、取り出したときに室温との急な温度差で湿気を帯びるおそれがあるため、冷蔵庫内での保管は不適当である

2.正

3.誤:小児が容易に手に取れる場所(病人の枕元など)に医薬品が置かれていた場合に、誤飲事故が多く報告されているため、小児の手の届かないところに保管することが望ましいとされています。

4.誤:シロップ剤などは変質しやすいため、開封後は冷蔵庫内に保管されるのが望ましいとされている

正答:2

問50 一般用医薬品の製品表示に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 専門家への相談勧奨に関する事項は、症状、体質、年齢等からみて、副作用による危険性が高い場合若しくは医師又は歯科医師の治療を受けている人であって、一般使用者の判断のみで使用することが不適当な場合について記載されている。

b 包装中に封入されている医薬品(内袋を含む)だけが取り出され、添付文書が読まれないといったことのないように、「使用にあたって添付文書をよく読むこと」等と記載されている。

c 医薬品の保管に関する事項は、添付文書に注意事項が記載されているため、容器や包装には記載されていない。

d 使用期限の表示については、適切な保存条件の下で製造後1年間性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品であれば、法的な表示義務はない。

  a b c d

1 正 正 誤 誤

2 誤 正 正 正

3 誤 誤 正 誤

4 正 誤 誤 正

5 正 正 正 誤

問50

a.正

b.正

c.誤:医薬品の使用及び取扱い上必要な注意等は、添付文書だけでなく、「容器等若しくは外箱等」にも記載されていなければならないと定められています。保管に関する事項もこれに含まれます。

d.誤:製造後3年以内に品質が劣化する可能性のある医薬品には表示義務がある

正答:1

問51 緊急安全性情報及び安全性速報に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 緊急安全性情報、安全性速報ともに、厚生労働省からの命令、指示、製造販売業者の自主決定等に基づいて作成される。

b 緊急安全性情報、安全性速報ともに、製造販売業者から医療機関や薬局等への直接配布や、電子メール等による情報提供等により情報伝達される。

c 緊急安全性情報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品の緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に発出されるもので、レッドレターとも呼ばれる。

d 緊急安全性情報は、医療用医薬品又は医家向け医療機器についての情報伝達であり、要指導医薬品や一般用医薬品に関係する内容が発出されることはない。

1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )

問51

a.正

b.正

c.誤:緊急安全性情報は、医薬品、医療機器又は再生医療等製品の緊急かつ重大な注意喚起や使用制限に係る対策が必要な状況にある場合に発出されるもので、イエローレターとも呼ばれる。

d.誤:緊急安全性情報は、医療用医薬品や医家向け医療機器についての情報伝達である場合が多いが、小柴胡湯による間質性肺炎に関する緊急安全性情報(平成8年3月)のように、一般用医薬品にも関係する緊急安全性情報が発出されたこともある。

正答:1

問52 医薬品の安全性情報に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 医薬品の製造販売業者等は、薬局開設者、店舗販売業者、配置販売業者及びそこに従事する薬剤師や登録販売者に対して、医薬品の有効性及び安全性に関する事項その他医薬品の適正な使用のために必要な情報を提供するよう努めなければならないこととされている。

b 医薬品・医療機器等安全性情報は、青色地のA4サイズの印刷物で、ブルーレターとも呼ばれる。

c 医薬品の製造販売業者等による情報提供がなされる場合にあっては、当該製造販売業者等の責任の下医薬関係者へ伝達されるため、行政庁の関与の下で周知が図られることはない。

d 独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページでは、要指導医薬品及び一般用医薬品に関連した「医薬品等の製品回収に関する情報」や「患者向医薬品ガイド」等が掲載されている。

  a b c d

1 誤 誤 誤 誤

2 正 正 誤 正

3 正 誤 誤 正

4 正 誤 正 誤

5 誤 正 正 正

問52

a.正

b.誤:安全性速報は、ブルーレターと呼ばれている。

c.誤:、製造販売業者等による情報提供がなされる場合にあっても、広範囲の医薬関係者へ速やかに伝達される必要があるときには、関係機関・関係団体の協力及び行政庁の関与の下、周知が図られている。

d.正

正答:3

問53 購入者等に対する情報提供への活用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 令和3年8月1日から、医療用医薬品への紙の添付文書の同梱が廃止され、注意事項等情報は電子的な方法により提供されることとなったが、一般用医薬品等の消費者が直接購入する製品は、引き続き紙の添付文書が同梱されている。

b 一般用医薬品の添付文書に「使用上の注意」として記載される内容は、その医薬品に配合されている成分等に由来することも多く、配合成分等の記載からある程度読み取ることも可能である。

c 一般の生活者が接する医薬品の有効性や安全性等に関する情報は、断片的かつ必ずしも正確でない情報として伝わっている場合も多く、医薬品の販売等に従事する専門家においては、科学的な根拠に基づいた正確なアドバイスを与え、セルフメディケーションを適切に支援することが期待されている。

  a b c

1 正 正 誤

2 正 誤 誤

3 誤 正 正

4 誤 誤 正

5 正 正 正

問53

a.正

b.正

c.正

正答:5

問54 医薬品医療機器等法第68条の10第2項の規定に基づく医薬品の副作用等の報告に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 複数の専門家が医薬品の販売等に携わっている場合、当該薬局又は医薬品の販売業において販売等された医薬品の副作用等によると疑われる健康被害の情報に接したすべての専門家から報告書が提出される必要がある。

b 報告様式の記入欄のすべてに記入がなされる必要はなく、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等から把握可能な範囲で報告がなされればよい。

c 報告期限は特に定められていないが、保健衛生上の危害の発生又は拡大防止の観点から、適宜速やかに、郵送、ファクシミリ又は電子メールにより、報告書を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に送付することとされている。

d 医薬品との因果関係が明確でない場合は、報告の対象とならない。

1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )

問54

a.誤:複数の専門家が医薬品の販売等に携わっている場合であっても、当該薬局又は医薬品の販売業において販売等された医薬品の副作用等によると疑われる健康被害の情報に直接接した専門家1名から報告書が提出されればよい。

b.正

c.正

d.誤:医薬品との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても報告の対象となり得る。

正答:3

問55 医薬品副作用被害救済制度等に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

1 医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による被害者の迅速な救済を図ることを目的としており、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度である。

2 救済給付業務に必要な費用のうち、事務費については、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられるほか、給付費については、その2分の1相当額は国庫補助により賄われている。

3 健康被害を受けた本人(又は家族)の給付請求を受けて、その健康被害が医薬品の副作用によるものかどうかなど、医学的薬学的判断を要する事項について薬事審議会の諮問・答申が行われる。

4 医薬品副作用被害救済制度に加え、生物由来製品を介した感染等による健康被害の迅速な救済を図ることを目的とした「生物由来製品感染等被害救済制度」がある。

問55

1.正

2.誤:救済給付業務に必要な費用のうち、給付費については、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられるほか、事務費については、その2分の1相当額は国庫補助により賄われている。(ここまで覚える必要はないと思われる)

3.正

4.正

正答:2

問56 医薬品副作用被害救済制度の救済給付の支給対象範囲に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a 要指導医薬品又は一般用医薬品のうち、殺虫剤・殺鼠剤は救済制度の対象とならないが、人体に直接使用する殺菌消毒剤や一般用検査薬は救済制度の対象となる。

b 製薬企業に損害賠償責任がある場合にも救済制度の対象となる。

c 医療機関での治療を要さずに寛解したような軽度の健康被害については給付対象に含まれない。

d 個人輸入により入手された医薬品は、救済制度の対象となる。

  a b c d

1 正 誤 正 正

2 誤 誤 正 誤

3 正 正 誤 正

4 誤 正 誤 正

5 正 誤 誤 誤

問56

a.誤:救済制度の対象とならない医薬品が定められており、要指導医薬品又は一般用医薬品では、殺虫剤・殺鼠そ剤、殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)、一般用検査薬、一部の日局収載医薬品(精製水、ワセリン等)が該当する。

b.誤:製薬企業に損害賠償責任がある場合は救済制度の対象外となる。

c.正

d.誤:個人輸入により入手された医薬品は、救済制度の対象外となる。

正答:2

問57 以下の記述は、医薬品副作用被害救済制度の給付に関するものである。該当する給付の種類として正しいものはどれか。

医薬品の副作用による疾病(入院治療を必要とする程度)の治療に伴う医療費以外の費用の負担に着目して給付されるものである。請求の期限は、請求に係る医療が行われた日の属する月の翌月の初日から5年以内である。

1 葬祭料

2 遺族年金

3 障害年金

4 医療手当

5 遺族一時金

問57

1.誤:葬祭料は、医薬品の副作用により死亡した人の葬祭を行うことに伴う出費に着目して給付されるもの。

2.誤:遺族年金は、生計維持者が医薬品の副作用により死亡した場合に、その遺族の生活の立て直し等を目的として給付されるもの。ただし、最高10年間を限度とする。

3.誤:障害年金は、医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある18歳以上の人の生活補償等を目的として給付されるもの。

4.正

5.誤:遺族一時金は、生計維持者以外の人が医薬品の副作用により死亡した場合に、その遺族に対する見舞等を目的として給付されるもの。

正答:4

問58 医薬品副作用被害救済制度に基づく、要指導医薬品又は一般用医薬品の使用による副作用被害への救済給付の請求にあたって必要な書類として、正しいものの組み合わせはどれか。

a その医薬品を販売等した薬局の薬局開設許可証又は医薬品販売業許可証の写し

b その医薬品を製造した製造業者が作成した製剤証明書

c 要した医療費を証明する書類(受診証明書)

d その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書

1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )

問58

a.誤

b.誤

c.正

d.正

要指導医薬品又は一般用医薬品の使用による副作用被害への救済給付の請求に当たっては、医師の診断書、要した医療費を証明する書類(受診証明書)などのほか、その医薬品を販売等した薬局開設者、医薬品の販売業者が作成した販売証明書等が必要となる。

正答:5

問59 一般用医薬品の安全対策に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a 小柴胡湯とインターフェロン製剤との併用例による間質性肺炎が報告されたことから、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされたため、それ以降は小柴胡湯を使用して間質性肺炎が発症した事例は発生していない。

b 解熱鎮痛成分としてサリチルアミドが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用で、複数の死亡例が発生したことを踏まえ、1965年、厚生省(当時)は関係製薬企業に対して、アンプル入りかぜ薬製品の回収を要請した。

c 塩酸フェニルプロパノールアミンが配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告されたため、厚生労働省から関係製薬企業等に対して使用上の注意の改訂や、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩等への速やかな切替えの指示がなされた。

d 一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例を受け、一般用かぜ薬全般につき、使用上の注意において「まれに間質性肺炎の重篤な症状が起きることがあり、その症状は、かぜの諸症状と区別が難しいため、症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起がなされることとなった。

1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )

問59

a.誤:小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用による間質性肺炎が報告され、1994年1月にインターフェロン製剤との併用を禁忌とする使用上の注意の改訂がなされました。しかし、それ以降も慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用して間質性肺炎が発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあった。

b.誤:解熱鎮痛成分としてアミノピリン、スルピリンが配合されたアンプル入りかぜ薬の使用による重篤な副作用。

c.正

d.正

正答:5

問60 医薬品の適正使用のための啓発活動に関する以下の記述について、(  )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。

医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く( a )に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年( b )月17日~23日の1週間を「( c )」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。

  a     b   c

1 生活者   10 薬と健康の週間

2 生活者   4 薬と健康の週間

3 医薬関係者 4 薬と健康の週間

4 医薬関係者 10 健康サポート週間

5 医薬関係者 4 健康サポート週間

問60

a.生活

b.10

c.薬と健康の週間

正答:1

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