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問21 口腔に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 歯冠の表面はエナメル質で覆われ、エナメル質の下にはセメント質と呼ばれる硬い骨状の組織があるため、体で最も硬い部分となっている。
2 歯の齲蝕が象牙質に達すると、神経が刺激されて、歯がしみたり痛みを感じるようになる。
3 舌は味覚を感知するほか、咀嚼された飲食物を撹拌して唾液と混和させる働きがある。
4 唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素が含まれ、また、味覚の形成にも重要な役割を持つ。
5 唾液に含まれるリゾチームには、細菌の細胞壁を分解する酵素作用のほか、消炎作用などもある。
問21
1.誤:歯冠の表面はエナメル質で覆われ、体で最も硬い部分となっている。エナメル質の下に
は象牙質と呼ばれる硬い骨状の組織があり、神経や血管が通る歯髄を取り囲んでいる。
2.正
3.正
4.正
5.正
正答:1
問22 胃に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 食道から内容物が送られてくると、その刺激に反応して胃壁の平滑筋が弛緩し、容積が拡がる。
b ペプシノーゲンは、胃酸によって脂質を消化する酵素であるペプシンとなり、胃酸とともに胃液として働く。
c 食道から送られてきた内容物が小腸へ送り出されるまでの胃内の滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的長く、脂質分の多い食品の場合には比較的短い。
d 胃酸は、胃内を強酸性に保って内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする役目を果たしている。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( a,d ) 4( b,c ) 5( c,d )
問22
a.正
b.誤:ペプシンはタンパク質の消化酵素です。
c.誤:胃内の滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的短く、脂質分の多い食品の場合には比較的長い。
d.正
正答:3
問23 消化器系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、大腸で再吸収されて肝臓に戻される。
b 小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれてグリコーゲンとして蓄えられており、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。
c 肛門周囲には、静脈が細かい網目状に通っていて、周囲の組織がうっ血すると痔の原因になる。
d 小腸のうち十二指腸に続く部分の、概ね上部40%が回腸、残り約60%が空腸であり、明確な境目はない。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 誤 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 正 正 正
問23
a.誤:胆汁酸塩の大部分は、小腸の回腸で再吸収されます。
b.正
c.正
d.誤:小腸のうち十二指腸に続く部分の、概ね上部40%が空腸、残り約60%が回腸であるが、明確な境目はない。
正答:4
問24 血液に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 白血球のうち、単球は最も数が多く、約60%を占めており、強い食作用を持つ。
b 血管の損傷部位では、血小板から放出される酵素によって血液を凝固させる一連の反応が起こり、血漿タンパク質の一種であるフィブリンが傷口で重合して線維状のフィブリノゲンとなる。
c グロブリンは、その多くが、免疫反応において、体内に侵入した細菌やウイルス等の異物を特異的に認識する抗体としての役割を担う。
d 脂質は、血漿中のタンパク質と結合してリポタンパク質を形成し、血漿中に分散しており、血中脂質量は血液の粘稠性にほとんど影響を与えない。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( a,d ) 4( b,c ) 5( c,d )
問24
a.誤:好中球が、最も数が多く、白血球の約60%を占めています。単球は白血球の約5%と少ないが最も大きく、強い食作用を持つ。
b.誤:血漿中に溶けている線維素(フィブリノゲン)が線維状のフィブリンとなって、血小板塊と絡み合って補強され、強固な血栓(二次血栓)が形成される。
c.正
d.正:血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や赤血球の量で決まり、血中脂質量はほとんど影響を与えない。
正答:5
問25 循環器系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 心臓の左側部分(左心房、左心室)は、全身から集まってきた血液を肺へ送り出す。
b 動脈、静脈いずれも血管壁が収縮すると血管は細くなり、弛緩すると拡張し、自律神経系によって制御されている。
c 消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈と呼ばれる血管に集まって肝臓に入る。
d 脾臓の主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった白血球を濾し取って処理することである。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )
問25
a.誤:心臓の右側部分(右心房、右心室)は、全身から集まってきた血液を肺へ送り出す。肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の左側部分(左心房、左心室)に入り、そこから全身に送り出される。
b.正
c.正
d.誤:脾臓の主な働きは古くなった赤血球を濾し取って処理することです。
正答:3
問26 耳に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 中耳は、外耳と内耳をつなぐ部分で、鼓膜、鼓室、耳介、耳管からなる。
b 内耳は、聴覚器官である蝸牛と平衡器官である前庭の2つの部分からなり、どちらも内部はリンパ液で満たされている。
c 前庭は、水平・垂直方向の加速度を感知する半規管と、体の回転や傾きを感知する耳石器官に分けられる。
d 小さな子供では、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
問26
a.誤:中耳は外耳と内耳をつなぐ部分であり、鼓膜、鼓室、耳小骨、耳管からなります。耳介は外耳の一部です。
b.正
c.誤:前庭は、水平・垂直方向の加速度を感知する部分(耳石器官)と、体の回転や傾きを感知
する部分(半規管)に分けられる。
d.正
正答:4
問27 泌尿器系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 糸球体の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでおり、これをネフロンという。
b 腎臓は、血液中の老廃物の除去のほか、水分及び電解質(特にナトリウム)の排出調節を行っている。
c 男性は女性に比べて尿道が短いため、細菌などが侵入したときは膀胱まで感染を生じやすい。
d 男性は、加齢とともに前立腺が肥大し、尿道を圧迫して排尿困難等を生じることがある。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( a,d ) 4( b,d ) 5( c,d )
問27
a.誤:糸球体の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでいる部分を腎小体といい、腎小体と尿細管とで腎臓の基本的な機能単位であるネフロンを構成しています。
b.正
c.誤:女性は男性に比べて尿道が短いため、細菌などが侵入したときは膀胱まで感染を生じやすい。
d.正
正答:4
問28 目に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
水晶体は、その周りを囲んでいる( a )の収縮・弛緩によって、( b )の物を見るときには丸く厚みが増し、( c )の物を見るときには扁平になる。
a b c
1 虹彩 近く 遠く
2 虹彩 遠く 近く
3 毛様体 近く 遠く
4 毛様体 遠く 近く
問28
a.毛様体
b.近く
c.遠く
正答:3
問29 外皮系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 外皮系は、身体を覆う皮膚と、汗腺、皮脂腺、乳腺等の皮膚腺が含まれるが、爪や毛等の角質は含まれない。
b ヒトの皮膚の表面には常に一定の微生物が付着しており、それら微生物の存在によって、皮膚の表面での病原菌の繁殖が抑えられている。
c 汗は全身に分布するアポクリン腺から分泌され、体温調節のための発汗は全身の皮膚に生じるが、精神的緊張による発汗は手のひらや足底、脇の下、顔面などの限られた皮膚に生じる。
d 角質層は、細胞膜が丈夫なセラミドでできた板状の角質細胞と、ケラチンを主成分とする細胞間脂質で構成されている。
a b c d
1 正 誤 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 誤 正 正 正
4 誤 誤 正 正
5 誤 正 誤 誤
問29
a.誤:身体を覆う皮膚と、汗腺、皮脂腺、乳腺等の皮膚腺、爪や毛等の角質を総称して外皮系という。
b.正
c.誤:汗は全身に分布するエクリン腺から分泌されます。アポクリン腺は腋窩(わきのした)などに分布する体臭腺です。
d.誤:角質層は、細胞膜が丈夫な線維性のタンパク質(ケラチン)でできた板状の角質細胞と、セラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質で構成されており、皮膚のバリア機能を担っている。
正答:5
問30 脳や神経系に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 副交感神経系が優位に働いているとき、瞳孔は収縮する。
2 脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。
3 脊髄は脊椎の中にあり、脳と末梢の間で刺激を伝えるほか、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合があり、これを脊髄反射と呼ぶ。
4 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアドレナリンである。
5 脳は脊髄と、延髄でつながっており、延髄には心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
問30
1.正
2.正
3.正
4.誤:交感神経の節後線維の末端から放出される主要な神経伝達物質はノルアドレナリンであり、アドレナリンは主に副腎髄質から分泌されるホルモンです。
5.正
正答:4
問31 医薬品の吸収、分布、代謝、排泄に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 直腸内壁の粘膜や口腔粘膜を通っている静脈血は肝臓を経由せずに心臓に至るため、吸収されて循環血液中に入った成分は、初めに肝臓で代謝を受けることなく全身に分布する。
b 一度に大量の医薬品を摂取し血中濃度を高くすると、その薬効は頭打ちになることなく濃度に比例して得られる。
c 多くの有効成分は血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、その結合は不可逆的である。
d 腎機能が低下した人では、正常の人よりも有効成分の尿中への排泄が早くなり、血中濃度が下がりやすくなる。
a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 誤 正 正 正
3 正 正 正 誤
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤
問31
a.正
b.誤:血中濃度が高くなると薬効が頭打ちになったり、副作用のリスクが増加したりする可能性があります。
c.誤:多くの有効成分は血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しますが、その結合は通常、可逆的です。医薬品が効果を発揮したり、代謝・排泄されたりするためには、結合したタンパク質から解離する必要があります。
d.誤:腎機能が低下した人では、腎臓による老廃物や医薬品の排泄能力が低下します。そのため、有効成分の尿中への排泄が遅くなり、血中濃度が高く、作用が長く持続する傾向にあります。
正答:5
問32 医薬品の吸収、分布、代謝、排泄に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 皮膚に適用する医薬品のほとんどが、適用部位に対する局所的な効果を目的としている。
2 加齢により皮膚のみずみずしさが低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなる。
3 循環血液中に移行した有効成分と血漿タンパク質の複合体は、腎臓で濾過されないため、有効成分が長く循環血液中に留まることとなり、作用が持続する原因となる。
4 点鼻薬は鼻腔粘膜への局所作用を目的として用いられるものであり、循環血液中に移行する量は比較的少なく、初めに肝臓で代謝を受けるため全身性の副作用を生じることはない。
5 医薬品の有効成分は、未変化体又は代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は肺から呼気中へ排出される。
問32
1.正
2.正
3.正
4.誤:点鼻薬は鼻腔粘膜への局所作用を目的としていますが、成分が鼻粘膜を通っている血管から吸収されて循環血液中に入りやすく、全身的な影響を生じることがあります。
5.正
正答:4
問33 医薬品の剤形に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 錠剤は、内服用医薬品の剤形として最も広く用いられており、一定の形状に成型された固形製剤であるため、飛散させずに服用できる点や、有効成分の苦味や刺激性を口中で感じることなく服用できる点が主な特徴である。
2 クリーム剤は、油性の基剤で皮膚への刺激が弱く、適用部位を水から遮断したい場合等に用い、患部が乾燥していてもじゅくじゅくと浸潤していても使用できる。
3 経口液剤は、有効成分の血中濃度が上昇しやすいため、習慣性や依存性がある成分が配合されているものの場合、本来の目的と異なる不適正な使用がなされることがある。
4 カプセルの原材料として広く用いられているゼラチンはブタなどのタンパク質を主成分としているため、ゼラチンに対してアレルギーを持つ人は使用を避けるなどの注意が必要である。
問33
1.正
2.誤:軟膏剤の記載。クリーム剤は、油性基剤に水分を加えたもので、患部を水で洗い流したい場合等に用られるが、皮膚への刺激が強いため傷等への使用は避ける必要がある。
3.正
4.正
正答:2
問34 全身的に現れる医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬などの使用により、細菌やウイルスの感染に対する抵抗力が弱くなることが知られている。
b 黄疸とは、ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる病態である。
c 偽アルドステロン症は、体内にカリウムと水が貯留し、体からナトリウムが失われることによって生じる病態である。
d ショック(アナフィラキシー)は、原因物質によって発生頻度が異なり、医薬品の場合、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人で起きる可能性は低く、初めて使用した際に起きる可能性が高い。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c ) 4( b,d ) 5( c,d )
問34
a.正
b.正
c.誤:偽アルドステロン症は、体内にナトリウムと水が貯留し、カリウムの排泄が促進される病態です。
d.誤:ショック(アナフィラキシー)は、医薬品の場合、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人で起きる可能性が高いとされています。
正答:1
問35 皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)及び中毒性表皮壊死融解症(TEN)に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a いずれも発症機序の詳細は不明であり、発症の予測は困難である。
b 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って広範囲の皮膚に発赤が生じ、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められ、かつ、口唇の発赤・びらん、眼の充血等の症状を伴う病態で、症例の多くは中毒性表皮壊死融解症の進展型とみられる。
c いずれも一旦発症すると多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがあり、皮膚症状が軽快した後も眼や呼吸器等に障害が残ることのある重篤な疾患である。
d いずれも原因医薬品の使用開始後、2週間以内に発症することは少なく、1ヶ月以上経過してから発症することが多い。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( a,d ) 4( b,c ) 5( c,d )
問35
a.正
b.誤:皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態。中毒性表皮壊死融解症は、38℃以上の高熱を伴って広範囲の皮膚に発赤が生じ、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められ、かつ、口唇の発赤・びらん、眼の充血等の症状を伴う病態。中毒性表皮壊死融解症の症例の多くが皮膚粘膜眼症候群の進展型とみられる。
c.正
d.誤:皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、いずれも原因医薬品の使用開始後2週間以
内に発症することが多いが、1ヶ月以上経ってから起こることもある。
正答:2
問36 精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 無菌性髄膜炎は、多くの場合、発症は急性で、首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐きけ・嘔吐、意識混濁等の症状が現れる。
b 無菌性髄膜炎は、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症リスクが高い。
c 不眠や不安等の精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限り発生し、通常の用法・用量で使用すれば発生しない。
d 心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛やめまい、浮動感、不安定感等が生じることがある。
a b c d
1 誤 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 誤 正 正 誤
4 正 誤 正 正
5 誤 誤 誤 正
問36
a.正
b.正
c.誤:医薬品の副作用は、不適正な使用に限らず、通常の用法・用量で使用した場合でも発生することがあります。
d.正
正答:2
問37 体の局所に現れる医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a イレウス様症状(腸閉塞様症状)は、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、粘膜組織の一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態であり、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
b 不整脈は、代謝機能の低下によって発症リスクが高まることがあるので、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意するべきである。
c 間質性肺炎は、症状が一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症に移行することがある。
d 喘息は原因となる医薬品の使用後、短時間のうちに鼻水や咳、喘鳴及び呼吸困難を生じるが、時間とともに軽快し、悪化することはない。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( a,d ) 4( b,c ) 5( c,d )
問37
a.誤:消化性潰瘍の記載。イレウスとは腸内容物の通過が阻害された状態をいう。
b.正
c.正
d.誤:原因となる医薬品(アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症成分を含む解熱鎮痛薬など)の使用後、短時間(1時間以内)のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴(息をするとき喉がゼーゼー又はヒューヒュー鳴る)及び呼吸困難を生じる。これらの症状は時間とともに悪化し、顔面の紅潮や目の充血、吐きけ、腹痛、下痢等を伴うこともある。内服薬のほか、坐ざ薬や外用薬でも誘発されることがある。合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失すれば症状は寛解する。
正答:4
問38 泌尿器系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 医薬品の使用が原因となって腎障害を生じることがあり、外国から個人的に輸入した医薬品やそれらと類似する健康食品の摂取によって重篤な腎障害を生じた事例も報告されている。
b 副交感神経系の機能を抑制する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、膀胱の排尿筋の収縮が促進され、尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状を生じることがある。
c 医薬品の使用により生じる尿閉は、前立腺肥大の基礎疾患がある人特有の症状であり、男性だけに現れる。
d 医薬品の使用により、尿の回数増加、排尿時の疼痛、残尿感等の膀胱炎様症状が現れることがある。
a b c d
1 正 正 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
問38
a.正
b.誤:副交感神経系の機能を抑制する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、膀胱の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状を生じることがある。
c.誤:尿閉は、前立腺肥大等の基礎疾患がない人でも現れることが知られており、男性に限らず女性においても報告されている。
d.正
正答:2
問39 感覚器系に現れる医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている眼房水が排出されにくくなると、眼圧が上昇して視覚障害を生じることがある。
b 医薬品によっては、瞳の拡大(散瞳)による異常な眩しさや目のかすみ等の副作用が現れることがある。
c 眼圧の上昇に伴って現れる症状は視覚障害のみであり、頭痛や吐きけ・嘔吐等の症状が現れることはない。
d 抗コリン作用がある成分が配合された医薬品によって眼圧が低下し、眼痛や眼の充血に加え、急激な視力低下を来すことがある。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( a,d ) 4( b,d ) 5( c,d )
問39
a.正
b.正
c.誤:眼圧の上昇に伴って、頭痛や吐きけ・嘔吐等の症状が現れることもある。
d.誤:抗コリン作用がある成分が配合された医薬品によって眼圧が上昇し(急性緑内障発作)、眼痛や眼の充血に加え、急激な視力低下を来すことがある。
正答:1
問40 皮膚に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 接触皮膚炎の症状は、医薬品が触れた皮膚の部分だけでなく、全身で生じる。
b 光線過敏症の症状は、医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、全身で生じることはない。
c 薬疹は、あらゆる医薬品で起きる可能性があり、同じ医薬品で生じる発疹の型に個人差はない。
d 薬疹は、多くの場合、原因となる医薬品の使用を中止すれば、症状は次第に寛解する。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 誤 誤
3 誤 誤 誤 正
4 誤 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問40
a.誤:接触皮膚炎は医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしているのが特徴である。
b.誤:光線過敏症は、太陽光線に曝された部位に広く現れることがあり、全身的な影響を伴うこともあります。
c.誤:薬疹はあらゆる医薬品で起きる可能性があり、同じ医薬品でも生じる発疹の型は人によって様々である。
d.正
正答:3
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