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問 21
かぜ(感冒)及びかぜ薬(総合感冒薬)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a かぜの約8割はウイルスの感染が原因であり、それ以外に細菌の感染による場合もあるが、非感染性の要因によるものはない。
b 発熱や頭痛を伴って悪心・嘔吐や、下痢等の消化器症状が現れることもあるが、冬場にこれらの症状が現れた場合はかぜではなく、ウイルスが消化器に感染したことによるウイルス性胃腸炎である場合が多い。
c かぜ薬は、ウイルスや細菌の増殖を抑えたり、ウイルスや細菌を体内から除去するものである。
d かぜとよく似た症状が現れる疾患は多数あり、急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、又は症状が重篤なときは、かぜではない可能性が高い。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
問21
a.誤:かぜの約8割はウイルス(ライノウイルス,コロナウイルス,アデノウイルスなど)の感染が原因であるが、それ以外に細菌の感染や、まれに冷気や乾燥、アレルギーのような非感染性の要因による場合もある。
b.正
c.誤:かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものではなく、咳で眠れなかったり、発熱で体力を消耗しそうなときなどに、それら諸症状の緩和を図る対症療法薬である。
d.正
正答:4
問 22
かぜ薬(総合感冒薬)に配合される成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 トラネキサム酸は、体内での起炎物質の産生を抑制することで炎症の発生を抑え、鼻粘膜や喉の炎症による腫れを和らげることを目的として配合されている場合がある。また、凝固した血液を溶解されやすくする働きもある。
2 コデインリン酸塩水和物は、12歳未満の小児には使用禁忌となっている。
3 粘膜の健康維持・回復に重要なビタミンCや、疲労回復の作用のあるビタミンB1が配合されている場合がある。
4 エテンザミドは、サリチル酸系解熱鎮痛成分の一つであり、15歳未満の小児で水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっているときは使用を避ける必要がある。
問22
1.誤:トラネキサム酸は、凝固した血液を溶解されにくくする働きもあるため、血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)や血栓を起こすおそれのある人に使用する場合は、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するなどの対応が必要である。
2.正
3.正
4.正
正答:1
問 23
かぜ(感冒)の症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 麦門冬湯は、体力充実して、かぜのひきはじめで、寒気がして発熱、頭痛があり、咳が出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの感冒、鼻かぜ、気管支炎、鼻づまりに適すとされる。
b 葛根湯は、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
c 麻黄湯は、体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・吐きけなどのあるものの胃腸炎、かぜの中期から後期の症状に適すとされる。
d 半夏厚朴湯は、構成生薬としてカンゾウを含まない。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問23
a.誤:麻黄湯の記載。麦門冬湯は「体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるもののから咳、気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声に適すとされる」
b.正
c.誤:柴胡桂枝湯の記載。麻黄湯はa参照。
d.正:かぜ薬に配合される漢方処方成分、又は単独でかぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤
の主なものに、葛根湯、麻黄湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、小青竜湯、桂枝湯、香蘇散、半夏厚朴湯、麦門冬湯がある。
これらのうち半夏厚朴湯を除くいずれも、構成生薬としてカンゾウを含む。また、これらのうち、麻黄湯のほか、葛根湯と小青竜湯には、構成生薬としてマオウを含む。
正答:3
問 24
解熱鎮痛薬に配合される成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a イブプロフェンは、消化管に広範に炎症を生じる疾患である胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎又はクローン病の既往歴がある人では、それら疾患の再発を招くおそれがある。
b イソプロピルアンチピリンは、解熱及び鎮痛の作用が比較的強く、抗炎症作用も強いため、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることはない。
c アセトアミノフェンは、他の解熱鎮痛成分のような胃腸障害は少なく、空腹時に服用できる製品もあるが、食後の服用が推奨されている。
d アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む。)が配合された一般用医薬品には、内服薬のほか、専ら小児の解熱に用いる坐薬もある。
1(a、c)
2(b、c)
3(b、d)
4(a、d)
問24
a.正
b.誤:解熱及び鎮痛の作用は比較的強いが、抗炎症作用は弱いため、他の解熱鎮痛成分と組み
合わせて配合される。
c.正
d.誤:アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む。)、サザピリン及びサリチル酸ナトリウムは、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならない。小児の解熱には、アセトアミノフェンを用いる。
正答:1
問 25
眠気防止薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに、眠気や倦怠感を除去する目的で使用されるものである。
b カフェインは、心筋を興奮させる作用があり、副作用として動悸が現れることがある。
c かぜ薬やアレルギー用薬などを使用したことによる眠気を抑えるために眠気防止薬を使用することが推奨されている。
d 成長期の小児の発育には睡眠が重要であることから、小児用の眠気防止薬はない。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問25
a.正
b.正
c.誤:かぜ薬やアレルギー用薬などを使用したことによる眠気を抑えるために眠気防止薬を使用するのは適切ではない。眠気が生じると不都合なときには、眠気を催す成分を含まない医薬品が選択されるべきであり、また、それらの医薬品には配合成分としてカフェインが含まれている場合が多いため、重複摂取を避ける観点からも併用を避ける必要がある。
d.正
正答:5
問 26
眠気を促す薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 抗ヒスタミン薬を主薬とする催眠鎮静薬は、睡眠改善薬として一時的な睡眠障害の緩和に用いられるものであり、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において不眠症の診断を受けている人を対象とするものではない。
b アリルイソプロピルアセチル尿素は、抗ヒスタミン成分であり、脳内におけるヒスタミン刺激を低下させることで、眠気を促す。
c ジフェンヒドラミン塩酸塩は、妊娠中にしばしば生じる睡眠障害に用いられる。
d ブロモバレリル尿素は、脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする作用があり、反復して摂取すると依存を生じることが知られている。
1(a、c)
2(b、c)
3(b、d)
4(a、d)
問26
a.正
b.誤:アリルイソプロピルアセチル尿素は、脳の興奮を抑え、痛覚を鈍くする作用がある。抗ヒスタミン作用ではない。
c.誤:ジフェンヒドラミン塩酸塩を主薬とする催眠鎮静薬(睡眠改善薬)は、妊娠に伴う不眠は睡眠改善薬の適用症状ではないため、使用は避けなければなりません。
d.正
正答:4
問 27
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わ
せはどれか。
a 3歳未満では、乗物酔いが起こることはほとんどないとされており、乗物酔い防止薬に3歳未満の乳幼児向けの製品はない。
b スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、肝臓での代謝が遅いため、抗ヒスタミン成分等と比べて作用の持続時間は長い。
c メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが遅く持続時間が長い。
d ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させるおそれがある。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正
問27
a.正
b.誤:スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、乗物酔い防止に古くから用いられている抗コリン成
分で、消化管からよく吸収され、他の抗コリン成分と比べて脳内に移行しやすいとされるが、肝臓で速やかに代謝されてしまうため、抗ヒスタミン成分等と比べて作用の持続時間は短い。
c.正
d.正:ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させるおそれがあるため、使用前に医師または薬剤師に相談すべきであるとされています。
正答:5
問 28
小児の疳及び小児の疳を適応症とする生薬製剤・漢方処方製剤(小児鎮静薬)に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 身体的な問題がなく生じる夜泣き、ひきつけ、疳の虫等の症状については、成長に伴って自然に治まるのが通常である。
2 小児鎮静薬は、夜泣き、ひきつけ、疳の虫等の症状を鎮めるほか、小児における虚弱体質、消化不良などの改善を目的とする医薬品である。
3 小児の疳を適応症とする漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていなければ、生後3ヶ月未満の乳児にも使用することが可能である。
4 小児の疳を適応症とする主な漢方処方製剤としては、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏のほか、小建中湯がある。
問28
1.正
2.正
3.誤:漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3ヶ月未満の乳児への使用は避ける必要がある。
4.正
正答:3
問 29
鎮咳去痰薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a メチルエフェドリン塩酸塩は、延髄の咳嗽中枢に作用し、咳を抑える成分であり、麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。
b グアイフェネシンは、気道粘膜からの粘液の分泌を促進することで、痰の切れを良くすることを目的として用いられる。
c アドレナリン作動成分であるブロムヘキシンは、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。
d クロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されている場合、気道粘膜での粘液分泌を抑制することで痰が出にくくなることがあるため、痰の切れを良くしたい場合は併用に注意する必要がある。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤
問29
a.誤:コデインリン酸塩水和物やジヒドロコデインリン酸塩の記載。メチルエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示す「アドレナリン作動成分」であり、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられます。
b.正
c.誤:ブロムヘキシン塩酸塩は去痰成分であり、分泌促進作用、溶解低分子化作用、線毛運動促進作用を示します。アドレナリン作動成分ではありません。
d.正:クロルフェニラミンマレイン酸塩は抗ヒスタミン成分であり、口渇(口の渇き)や便秘といった副作用が報告されており、これは一般的に粘液分泌抑制作用(抗コリン作用)によるものです。気道粘液の分泌が抑制されると痰が切れにくくなるため、注意が必要です。
正答:3
問 30
口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)とその配合成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
1 口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品であるため、全身的な影響が生じることはない。
2 噴射式の液剤は、息を吸いながら噴射することが望ましい。
3 アズレンスルホン酸ナトリウムは、口腔内や喉に付着した細菌等の微生物を死滅させたり、その増殖を抑えることを目的として用いられる。
4 白虎加人参湯は、体力中等度以上で、熱感と口渇が強いものの喉の渇き、ほてり、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみに適すとされる。
問30
1.誤:口腔咽喉薬は局所的な作用を目的としていますが、配合されている抗ヒスタミン成分などが経口的に摂取されることで、内服薬と同様の全身的な副作用が現れることがあるとされています。
2.誤:噴射式の液剤では、息を吸いながら噴射すると気管支や肺に入ってしまうおそれがあるため、軽く息を吐きながら噴射することが望ましい。
3.誤:アズレンスルホン酸ナトリウムは、目の炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して用いられる「組織修復成分」です。殺菌消毒作用を持つ成分とは異なります。
4.正
正答:4
問 31
胃の薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として、ソファルコンが配合されている場合がある。
b 胆汁の分泌を促す作用(利胆作用)があるとされるデヒドロコール酸は、肝臓の働きを高める作用もあるとされるが、肝臓病の診断を受けた人ではかえって症状を悪化させるおそれがある。
c 弱った胃の働きを高めること(健胃)を目的に配合される生薬成分は、独特の味や香りを有しており、吐きけを起こすことがあるため、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用することが適当である。
d 安中散、人参湯(理中丸)、平胃散、六君子湯は、胃の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤であり、いずれも構成生薬としてカンゾウを含む。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
問31
a.誤:消化管内容物中の気泡の分離を促す成分としては、ジメチルポリシロキサン(別名ジメチコン)が言及されています。ソファルコンは、胃粘液の分泌を促す、胃粘膜を覆って胃液による消化から保護する、荒れた胃粘膜の修復を促す等の作用がある。
b.正
c.誤:散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用されると効果が期待できず、そのような服用の仕方は適当でない。
d.正:胃の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤としては、安中散、人参湯(理中丸)、 平胃散、六君子湯等がある。これらはいずれも構成生薬としてカンゾウを含む。
正答:3
問 32
腸の薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a トリメブチンマレイン酸塩は、消化管(胃及び腸)の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用があるとされ、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがある。
b 次硝酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を形成し、腸粘膜をひきしめる(収斂)ことにより、腸粘膜を保護することを目的として配合されている場合がある。
c ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食あたりや水あたりによる下痢の症状に用いられることを目的としている。
d タンニン酸ベルベリンは、収斂作用を持つタンニン酸と抗菌作用を持つベルベリンの化合物であり、消化管内ではタンニン酸とベルベリンに分かれて、それぞれ瀉下に働くことを期待して用いられる。
a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正
問32
a.正
b.正
c.誤:ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢の症状に用いられることを目的としており、食あたりや水あたりによる下痢については適用対象でない。
d.誤:止瀉に働くことを期待している。
正答:3
問 33
登録販売者が行う瀉下薬の販売時における説明に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 日本薬局方収載の加香ヒマシ油を販売する際に、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒には使用を避ける必要があることを説明した。
2 ビサコジルを有効成分として含む腸溶性製剤を販売する際に、胃内でビサコジルが溶け出すおそれがあるため、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取を避けるように説明した。
3 酸化マグネシウムを有効成分として含む製剤を販売する際に、腎臓病の診断を受けた人では、高マグネシウム血症を生じるおそれがあることを説明した。
4 センナを有効成分として含む製剤を販売する際に、妊婦では使用を避ける必要があるが、吸収された成分は乳汁中に移行しないため、母乳を与える女性では使用を避ける必要はないことを説明した。
問33
1.正
2.正
3.正
4.誤:センナは、乳汁中に移行して乳児に下痢を生じるおそれがあるため、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用期間中の授乳を避けることとされています。
正答:4
問 34
浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 浣腸薬は、繰り返し使用すると直腸の感受性が高まり、効果が強くなるため、連用しないこととされている。
b ビサコジルは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
c ソルビトールは、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促す効果を期待して用いられる。
d グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症状が現れるとの報告があり、そうした症状は体力の充実している人で特に現れやすく、体力の衰えている高齢者では現れにくい。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤
問34
a.誤:刺激性成分が配合された浣腸薬は、繰り返し使用すると直腸の感受性が低下して効き目が悪くなるため、連用しないこととされています。
b.誤:炭酸水素ナトリウムの記載。ビサコジルは直腸粘膜を直接刺激して排便を促します。
c.正
d.誤:特に高齢者で現れやすい
正答:2
問 35
胃腸鎮痛鎮痙薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a オキセサゼインは、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされ、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用される場合もある。
b メチルオクタトロピン臭化物は、消化管の平滑筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮める作用を示す。
c パパべリン塩酸塩は、抗コリン成分と異なり、胃液分泌を抑える作用は見出されず、眼圧を上昇させる作用はない。
d アミノ安息香酸エチルが配合されている場合、痛みが感じにくくなることで重大な消化器疾患や状態の悪化等を見過ごすおそれがあり、長期間にわたって漫然と使用することは避けることとされている。
1(a、b)
2(b、c)
3(c、d)
4(a、d)
問35
a.正
b.誤:パパベリン塩酸塩の記載。メチルオクタトロピン臭化物は抗コリン成分であり、副交感神経系の伝達物質であるアセチルコリンと受容体の反応を妨げることで作用します。
c.誤:。抗コリン成分と異なり、胃液分泌を抑える作用は見出されない。抗コリン成分と異なり自律神経系を介した作用ではないが、眼圧を上昇させる作用を示すことが知られている。
d.正
正答:4
問 36
駆虫薬の配合成分とその作用との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
(配合成分) (作用)
a カイニン酸 ― 回虫に痙攣を起こさせる作用を示し、虫体を排便とともに排出させる。
b パモ酸ピルビニウム ― 回虫の自発運動を抑える作用を示し、虫体を排便とともに排出させる。
c サントニン ― 蟯虫の呼吸や栄養分の代謝を抑えて殺虫作用を示すとされる。
d ピペラジンリン酸塩 ― アセチルコリン伝達を妨げて、回虫及び蟯虫の運動筋を麻痺させる作用を示し、虫体を排便とともに排出させる。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
問36
a.正
b.誤:サントニンの作用。
c.誤:パモ酸ピルビニウムの作用
d.正
正答:1
問 37
強心薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 心筋に直接刺激を与え、その収縮力を高める作用(強心作用)を期待して、生薬成分であるジャコウが用いられる。
b 微量で強い強心作用を示すセンソは、有効域が比較的狭い成分であり、一般用医薬品では、1日用量が5mg 以下となるよう用法・用量が定められている。
c 苓桂朮甘湯は、主に利尿作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が悪いことを意味する。)の排出を促すことを主眼としている。
d 強心薬は一般に、5~6日間使用して症状の改善がみられない場合には、心臓以外の要因、例えば、呼吸器疾患、貧血、高血圧症、甲状腺機能の異常等のほか、精神神経系の疾患も考えられる。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問37
a.正:強心作用を期待して、センソ、ゴオウ、ジャコウ、ロクジョウ等の生薬成分が用いられる
b.正
c.正
d.正
正答:5
問 38
貧血用薬(鉄製剤)及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a マンガンは、赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸マンガンが配合されている場合がある。
b 貧血の症状がみられる以前から予防的に貧血用薬(鉄製剤)を使用することが適当である。
c 鉄製剤を服用すると便が黒くなることがあるが、服用前から便が黒い場合は貧血の原因として消化管内で出血している場合もあるため、服用前の便の状況との対比が必要である。
d ヘモグロビン産生に必要なビタミンB6や、正常な赤血球の形成に働く葉酸などが配合されている場合がある。
1(a、b)
2(b、c)
3(c、d)
4(a、d)
問38
a.誤:コバルトは赤血球ができる過程で必要不可欠なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で、硫酸コバルトが配合されている場合がある。マンガンは糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わる酵素の構成物質としてエネルギー合成促進を目的に配合されます。
b.誤:貧血の症状がみられる以前から予防的に貧血用薬(鉄製剤)を使用することは適当でな
い。
c.正
d.正
正答:3
問 39
コレステロール及び高コレステロール改善薬とその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 血液中の高密度リポタンパク質(HDL)が多く、低密度リポタンパク質(LDL)が少ないと、コレステロールの運搬が末梢組織側に偏ってその蓄積を招き、心臓病や肥満、動脈硬化症等の生活習慣病につながる危険性が高くなる。
b ポリエンホスファチジルコリンは、コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成するとされ、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す効果を期待して用いられる。
c 高コレステロール改善薬は、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩身効果を目的とした医薬品である。
d ビタミンEは、コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされ、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として用いられる。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
問39
a.誤:血液中のLDLが多く、HDLが少ないと、コレステロールの運搬が末梢組織側に偏ってその蓄積を招き、心臓病や肥満、動脈硬化症等の生活習慣病につながる危険性が高くなる
b.正
c.誤:高コレステロール改善薬は、血中コレステロール異常の改善や、それに伴う末梢血行障害の緩和などを目的として使用される医薬品である。
d.正
正答:4
問 40
循環器用薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a ヘプロニカートは、肝臓や心臓などの臓器に多く存在し、エネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける成分で、摂取された栄養素からエネルギーが産生される際にビタミンB群とともに働く。
b 三黄瀉心湯を使用している間は、瀉下薬の使用を避ける必要がある。
c 生薬成分であるコウカには、末梢の血行を促してうっ血を除く作用があるとされる。
d ユビデカレノンは、ビタミン様物質の一種で、高血圧等における毛細血管の補強、強化の効果を期待して用いられる。
1(a、b)
2(b、c)
3(c、d)
4(a、d)
問40
a.誤:ヘプロニカートはニコチン酸が遊離し、末梢の血液循環を改善する作用を持つとされています。エネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける成分として、ユビデカレノンが挙げられています。
b.正
c.正
d.誤:ルチンの記載。ビデカレノンはミトコンドリアに存在し、エネルギー産生に関与する酵素を活性化させるとされています。
正答:2
問 41
痔の薬及びその配合成分に関する記述のうち、誤っているものの組み合わせはどれか。
a シコンは、新陳代謝促進、殺菌、抗炎症等の作用を期待して外用痔疾用薬に配合される。
b トコフェロール酢酸エステルは、肛門周囲の末梢血管の血行を促して、うっ血を改善する効果を期待して内用痔疾用薬に配合される。
c エフェドリン塩酸塩は、血管拡張作用による止血効果を期待して外用痔疾用薬に配合される。
d 芎帰膠艾湯は、体力中等度以上で、大便がかたく、便秘傾向のあるものの痔核(いぼ痔)、切れ痔、便秘、軽度の脱肛に適すとされる。
1(a、b)
2(b、c)
3(c、d)
4(a、d)
問41
a.正:シコンはムラサキ科のムラサキの根を基原とする生薬で、組織修復促進、抗菌、抗炎症などの作用を期待して用いられます。
b.正
c.誤:エフェドリン塩酸塩を含むアドレナリン作動成分は、血管収縮作用によって止血効果を期待して外用痔疾用薬に配合されます
d.誤:乙字湯の記載。芎帰膠艾湯は、体力中等度以下で冷え症で、出血傾向があり胃腸障害のないものの痔じ出血、貧血、月経異常・月経過多・不正出血、皮下出血に適すとされるが、胃腸が弱く下痢しやすい人では、胃部不快感、腹痛、下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
正答:3
問42
婦人薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 鎮静作用を期待して、モクツウが配合されている場合がある。
b エチニルエストラジオールは、人工的に合成された女性ホルモンの一種であり、エストラジオールを補充するものである。
c 胃腸症状に対する効果を期待して、オウレンが配合されている場合がある。
d 漢方処方製剤である加味逍遙散は、構成生薬としてカンゾウを含む。
a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正
問42
a.誤:鎮静作用を期待して、サンソウニン、カノコソウ等が配合されている場合がある。モクツウは、利尿作用が期待される。
b.正
c.正:胃腸症状に対する効果を期待して、オウレン、ソウジュツ、ビャクジュツ、ダイオウ等が
配合されている場合がある。
d.正誤:女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる主な漢方処方製剤として、温経湯、温清飲、加味逍遙散、桂枝茯苓丸、五積散、柴胡桂枝乾姜湯、四物湯、桃核承気湯、当帰芍薬散等がある。
これらのうち、温経湯、加味逍遙散、五積散、柴胡桂枝乾姜湯、桃核承気湯は構成生薬としてカンゾウを含む。
正答:5
問 43
次の表は、ある一般用医薬品の外用痔疾用薬の注入軟膏に含まれている成分の一覧である。
この医薬品に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
1個(2g)中
リドカイン 60mg
プレドニゾロン酢酸エステル 1mg
トコフェロール酢酸エステル 50mg
アラントイン 20mg
a 局所の感染を防止することを目的として、殺菌消毒成分が配合されている。
b 配合されているステロイド性抗炎症成分は、その含有量によらず長期連用を避ける必要がある。
c 局所への穏やかな刺激によって痒みを抑える効果を期待して、熱感刺激を生じさせる成分が配合されている。
d 肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、組織修復成分が配合されている。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤
問44
a.誤:痔の薬に配合される殺菌消毒成分としては、クロルヘキシジン塩酸塩などが挙げられています。
b.正:
c.誤:痒みを抑える成分としては、リドカイン(局所麻酔作用)が挙げられますが、これは熱感刺激ではありません。局所への穏やかな刺激によって痒かゆみを抑える効果を期待して、熱感刺激を生じさせるクロタミトン、冷感刺激を生じさせるカンフル、ハッカ油(シソ科ハッカの地上部を水蒸気蒸留して得た油を冷却、固形分を除去した精油)、メントール等が配合されている場合がある。
d.正:アラントインは、肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、組織修復成分が配合されている。
正答:3
問 44
月経不順、月経困難や月経困難症に適すとされる漢方処方製剤として、正しいものの組み合わせはどれか。
a 桃核承気湯
b 温経湯
c 茵蔯蒿湯
d 猪苓湯
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
問44
a.正
b.正
c.誤:茵蔯蒿湯の適応症は蕁麻疹、口内炎、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみなどで、月経不順や月経困難症は含まれていません。
d.誤:猪苓湯の適応症は排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみなどで、月経不順や月経困難症は含まれていません。
女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる主な漢方処方製剤として、温経湯、温清飲、加味逍遙散、桂枝茯苓丸、五積散、柴胡桂枝乾姜湯、四物湯、桃核承気湯、当帰芍薬散等がある。
これらのうち、温経湯、加味逍遙散、五積散、柴胡桂枝乾姜湯、桃核承気湯は構成生薬としてカンゾウを含む。
正答:1
問 45
アレルギー(過敏反応)を生じる仕組みに関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。
アレルゲンが皮膚や粘膜から体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫グロブリン(抗体)によって( a )が刺激され、細胞間の刺激の伝達を担う生理活性物質であるヒスタミンやプロスタグランジン等の物質が遊離する。( a )から遊離したヒスタミンは、周囲の器官や組織の表面に分布する特定の( b )(受容体)と反応することで、( c )、血管透過性亢進等の作用を示す。
a b c
1 脂肪細胞 タンパク質 血管拡張
2 脂肪細胞 炭水化物 血管収縮
3 肥満細胞 炭水化物 血管収縮
4 肥満細胞 タンパク質 血管収縮
5 肥満細胞 タンパク質 血管拡張
問45
a.肥満細胞
b.タンパク質
c.血管拡張:アレルギー反応により、血圧が下がることがある。
正答:5
問 46
眼科用薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a コンドロイチン硫酸ナトリウムは、眼粘膜のタンパク質と結合して皮膜を形成し、外部の刺激からの保護を目的として用いられる。
b ホウ酸は、新陳代謝を促し、目の疲れの改善を目的として用いられる。
c クロモグリク酸ナトリウムは、花粉、ハウスダスト(室内塵)等による目のアレルギー症状(結膜充血、痒み、かすみ、流涙、異物感)の緩和を目的として用いられる。
d スルファメトキサゾールナトリウムは、ブドウ球菌や連鎖球菌による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎等の化膿性の症状の改善を目的として用いられる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤
問46
a.誤:皮膜形成による保護作用は、主に皮膚用薬の酸化亜鉛やピロキシリンが挙げられる。ンドロイチン硫酸ナトリウムは、点眼薬において角膜保護成分として用いられます。
b.誤:新陳代謝の促進や目の疲れの改善を目的とする成分としては、ビタミン類などが挙げられます。ホウ酸は点眼薬の防腐剤として配合されることがあります。
c.正:クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える作用がある。
d.正
正答:3
問 47
眼科用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 人工涙液は、涙液成分を補うことを目的とするもので、目の疲れや乾き、コンタクトレンズ装着時の不快感等に用いられる。
b 一般用医薬品の点眼薬には、緑内障の症状を改善できるものはない。
c 点眼薬は、結膜嚢(結膜で覆われた眼瞼(まぶた)の内側と眼球の間の空間)に適用するものであり、1滴の薬液量は結膜嚢の容積の50%程度に設定されている。
d 点眼後は、しばらくまばたきを繰り返して、薬液を結膜嚢内に行き渡らせるとよい。
1(a、b)
2(b、c)
3(c、d)
4(a、d)
問47
a.正
b.正
c.誤:点眼薬1滴の薬液量(約50μL)は、結膜嚢の容積(約30μL)よりも多く設定されている。
d.誤:点眼後は、薬液が涙道から排出されにくく、目の滞留時間を長くするために、しばらくまぶたを閉じ、まばたきをしないようにすることが推奨されています。
正答:1
問 48
鼻炎用点鼻薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a ナファゾリン塩酸塩は、鼻粘膜を通っている血管を拡張させ、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として用いられる。
b グリチルリチン酸二カリウムは、鼻粘膜の炎症を和らげることを目的として用いられる。
c ケトチフェンフマル酸塩は、鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止することを目的として用いられる。
d リドカイン塩酸塩は、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として用いられる。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
問48
a.誤:ナファゾリン塩酸塩などの血管収縮成分(アドレナリン作動成分)は、鼻粘膜の血管を収縮させることで充血や腫れを和らげます
b.正
c.誤:ケトチフェンフマル酸塩は、アレルギー症状の緩和を目的とする抗ヒスタミン成分です。
d.正
正答:3
問 49
外皮用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 局所性の副作用として、適用部位に発疹・発赤、痒み等が現れることがある。これらの副作用は、外皮用薬が適応とする症状と区別することが難しい場合がある。
b ヘパリン類似物質は、きり傷、擦り傷、掻き傷等の創傷面からの出血を抑えることを目的として用いられる。
c 副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)を配合した外皮用薬は、水痘(水疱瘡)、みずむし、たむし等又は化膿している患部については症状を悪化させるおそれがあり、使用を避ける必要がある。
d ハッカ油は、皮膚に温感刺激を与え、末梢血管を拡張させて患部の血行を促す効果を期待して配合されている場合がある。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤
問49
a.正
b.誤:きり傷等の創傷面からの出血を抑えることを目的として、ナファゾリン塩酸塩等のアドレナリン作動成分が配合されている場合がある。ヘパリン類似物質は、患部局所の血行を促進することを目的として用いられます。
c.正
d.誤:皮膚に温感刺激を与え、末梢血管を拡張させて患部の血行を促す効果を期待して、カプサイシン、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル等が配合されている場合がある。皮膚表面に冷感刺激を与え、軽い炎症を起こして反射的な血管の拡張による患部の血行を促す効果を期待して、また、知覚神経を麻痺ひさせることによる鎮痛・鎮痒ようの効果を期待して、メントール、カンフル、ハッカ油、ユーカリ油等が配合されている場合がある。
正答:4
問 50
第1欄の記述は、外皮用薬の配合成分に関するものである。( )の中に入れるべき字句は第2欄のどれか。
第1欄
( )は、皮膚糸状菌の細胞膜に作用して、その増殖・生存に必要な物質の輸送機能を妨げ、その増殖を抑える。
第2欄
1 ピロールニトリン
2 クロラムフェニコール
3 ウンデシレン酸
4 シクロピロクスオラミン
5 スルファジアジン
問50
1.誤:ピロールニトリンは、菌の呼吸や代謝を妨げることにより、皮膚糸状菌の増殖を抑える。
2.誤:クロラムフェニコールは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示す。
3.誤:ウンデシレン酸は、患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える。
4.正
5.誤:スルファジアジン等のサルファ剤は、細菌のDNA合成を阻害することにより抗菌作用を示す。
正答:4
問 51
歯痛・歯槽膿漏薬の配合成分とその配合目的との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
(配合成分) (配合目的)
a カルバゾクロム - 炎症を起こした歯周組織からの出血を抑える
b フィトナジオン - 血液の凝固機能を正常に保つ
c ジブカイン塩酸塩 - 齲蝕を生じた部分における細菌の繁殖を抑える
d 銅クロロフィリンナトリウム - 炎症を起こした歯周組織の修復を促すほか、歯肉炎に伴う口臭を抑える
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正
問51
a.正
b.正:フィトナジオンは、ビタミンK1。
c.誤:齲蝕部分の細菌繁殖を抑える殺菌消毒成分としては、フェノールやセチルピリジニウム塩化物などが挙げられます。ジブカイン塩酸塩は、皮膚や粘膜の知覚神経に作用して刺激の神経伝導を遮断する局所麻酔成分であり、痛みやかゆみを和らげることを目的として用いられます。
d.正
正答:2
問 52
口内炎及び口内炎用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 口内炎は口腔の粘膜上皮に水疱や潰瘍ができて痛み、ときに口臭を伴う。
b シコンは、ムラサキ科のムラサキの葉を基原とする生薬で、患部からの細菌感染を防止することを期待して口内炎用薬に用いられる。
c 口腔内局所に適用される外用薬のため、ステロイド性抗炎症成分が配合されていても長期の連用は問題ない。
d アクリノールは、患部からの細菌感染を防止することを目的として配合される。
1(a、b)
2(b、c)
3(c、d)
4(a、d)
問52
a.正
b.誤:シコンは、ムラサキ科のムラサキの根を基原とする生薬で、組織修復促進、抗菌などの作用を期待して用いられる。
c.誤:ステロイド性抗炎症成分が配合されている場合、その含有量にかかわらず「長期連用を避ける必要がある」
d.正
正答:4
問 53
ニコチン置換療法に使用される禁煙補助剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 咀嚼剤は、口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が増加するため、コーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後、しばらくは使用を避けることとされている。
b 脳梗塞・脳出血等の急性期脳血管障害、重い心臓病等の基礎疾患がある人(3ヶ月以内の心筋梗塞発作がある人、重い狭心症や不整脈と診断された人)では、使用を避ける必要がある。
c 医薬品の販売等に従事する専門家においては、禁煙補助剤の使用により禁煙達成が困難なほどの重度の依存を生じている場合には、ニコチン依存症の治療を行う禁煙外来の受診を勧めることも考慮に入れるべきである。
d 咀嚼剤は、大量に使用しても禁煙達成が早まるものでなく、かえってニコチン過剰摂取による副作用のおそれがあるため、1度に2個以上の使用は避ける必要がある。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問53
a.誤:口腔内が酸性になるとニコチンの吸収は「増加」するのではなく、「低下」します。そのため、コーヒーや炭酸飲料などの酸性食品の摂取後は使用を避けるべきとされています。
b.正
c.正
d.正
正答:4
問 54
システインに関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、同じ記号の( )内には、同じ字句が入る。
システインは、髪や爪、肌などに存在する( a )の一種で、皮膚における( b )の生成を抑えるとともに、皮膚の新陳代謝を活発にして( b )の排出を促す働き、また、( c )においてアルコールを分解する酵素の働きを助け、アセトアルデヒドの代謝を促す働きがあるとされる。
a b c
1 ビタミン メラニン 肝臓
2 ビタミン ケラチン 腎臓
3 アミノ酸 メラニン 肝臓
4 アミノ酸 ケラチン 肝臓
5 ビタミン メラニン 腎臓
問54
a.アミノ酸
b.メラニン
c.肝臓
システインは、しみ・そばかす・日焼けなどの色素沈着症、全身倦怠、二日酔い、にきび、湿疹、蕁麻疹、かぶれ等の症状の緩和に用いられる。
正答:3
問 55
滋養強壮保健薬の配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 ヘスペリジンは、軟骨組織の主成分で、軟骨成分を形成及び修復する働きがあるとされる。
2 ビタミンB6は、タンパク質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の健康維持、神経機能の維持に重要な栄養素である。
3 インヨウカクは、強壮、血行促進、強精(性機能の亢進)等の作用を期待して用いられる。
4 カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素であり、筋肉の収縮、血液凝固、神経機能にも関与する。
問55
1.誤:軟骨組織の主成分で、その形成や修復を促す働きがあるとされるのは「コンドロイチン硫酸ナトリウム」です。ヘスペリジンは粘膜の健康維持・回復に重要なビタミンCの作用を補助する目的で配合されることがあります。
2.正
3.正
4.正
正答:1
問 56
漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 一般の生活者においては、「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」などという認識がなされていることがあるが、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがある。
b 漢方薬を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要であり、病態認識には虚実、陰陽、気血水、五臓などがある。
c 漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものである。
d 日本の漢方医学に基づく漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬、韓国の韓医学に基づく韓方薬と考え方は同じで、区別されてはいない。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問56
a.正
b.正
c.正
d.誤:日本の漢方医学に基づく漢方薬と、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬、韓国の韓医学に基づく韓方薬は、基は同じであるものの、それぞれの考え方等が異なり、区別されています。
正答:1
問 57
漢方処方製剤と適用となる症状・体質との関係のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
(製剤) (適用となる症状・体質)
a 大柴胡湯 ― 体力虚弱で、元気がなく、胃腸の働きが衰えて、疲れやすいものの虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒
b 黄連解毒湯 ― 体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔い、血の道症、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎
c 防風通聖散 ― 体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、肥満症
d 清上防風湯 ― 体力虚弱で、疲れやすくて手足などが冷えやすいものの胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛、腹痛、急・慢性胃炎
1(a、b)
2(b、c)
3(c、d)
4(a、d)
問57
a.誤:体力が充実しており、脇腹からみぞおちにかけて苦しさがあり、便秘傾向があるものの、胃炎、常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘、神経症、肥満症などに適すとされます。体力虚弱な人や胃腸が弱い人には不向きです。
b.正
c.正
d.誤:体力中等度以上で、赤ら顔で、ときにのぼせがあるものの、にきび、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎、赤鼻(酒さ)などに適すとされます。胃腸の弱い人には不向きです。
正答:2
問 58
消毒薬の取扱い上の注意に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a アルカリ性の消毒薬が誤って目に入った場合は、直ちに中和剤を用いて中和することとされている。
b 日本薬局方に収載されているクレゾール石ケン液は、原液を水で希釈して用いられるが、刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある。
c 次亜塩素酸ナトリウムは、アルカリ性の洗剤・洗浄剤と反応して有毒な塩素ガスが発生するため、混ざらないように注意する必要がある。
d ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩は、有機塩素系殺菌消毒成分であり、塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられることが多い。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤
問58
a.誤:熱を発生させ、刺激を強め、状態を悪化させるおそれがあるため、早期に十分な水洗を行うことが重要です。
b.正
c.誤:次亜塩素酸ナトリウムは、酸性の洗剤・洗浄剤と反応して有毒な塩素ガスが発生します。
d.誤:ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩は、非塩素系の殺菌消毒成分です。塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられることが多いとされます。
正答:5
問 59
衛生害虫と殺虫剤・忌避剤及びその配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 ディートは、医薬品又は医薬部外品の忌避剤の有効成分として用いられ、最も効果的で、効果の持続性も高いとされている。
2 フェノトリンは、シラミの駆除を目的とする製品の場合、殺虫成分で唯一人体に直接用いられる。
3 ハエの防除の基本は、ウジの防除であり、ウジの防除法としては、通常、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤が用いられる。
4 ツツガムシは、ヒトへの吸血によって皮膚に発疹や痒みを引き起こすほか、日本脳炎、マラリア、黄熱、デング熱等の重篤な病気を媒介する。
問59
1.正
2.正
3.正誤:
4.誤:蚊の記載。ツツガムシは、ヒトへの吸血によって皮膚に発疹や痒みを引き起こすほか、ツツガムシ病と呼ばれる感染症を媒介します。
正答:4
問 60
一般用検査薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 検査に用いる検体は、血液、尿、糞便、鼻汁、唾液、涙液などである。
b 検査項目は、学術的な評価が確立しており、情報の提供により結果に対する適切な対応ができるものである。
c 検査薬は、対象とする生体物質を特異的に検出するように設計されているが、検体中の対象物質の濃度が極めて低い場合には、検出反応が起こらずに陰性の結果が出ることがある。
d 一般用検査薬は、一般の生活者が正しく用いて健康状態を把握し、速やかな受診につなげることで疾病を早期発見するためのものであり、遺伝性疾患の診断に関係するものもある。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤
問60
a.誤:検査に用いる検体は、尿、糞ふん便、鼻汁、唾液、涙液など採取に際して侵襲(採血や穿刺等)のないものである。血液は用いない。
b.正
c.正
d.誤:遺伝性疾患の診断に関係するものは認められていません。
正答:2
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