他の問題・解説はこちらへ→ 一 覧
問21
かぜ及びその治療に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a かぜ薬は、原因となるウイルスの増殖を抑えたり、体内から除去することにより、かぜの諸症状の緩和を図るものである。
b 原因となるウイルスには、ライノウイルス、アデノウイルスなどがある。
c 発熱、咳、鼻水など症状がはっきりしている場合には、総合感冒薬ではなく、それぞれの症状に合わせて薬を選択することが望ましい。
d 急激な発熱を伴う場合や、症状が4日以上続くとき、又は症状が重篤なときは、かぜではない可能性が高い。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 正 誤 正
問21
a.誤:かぜ薬は「かぜの諸症状の緩和を図るもの」とされています。
b.正
c.正
d.正
正答:4
問22
かぜ薬(総合感冒薬)の配合成分とその配合目的との関係について、正しいものの組合せを選べ。
配合成分 配合目的
a メチルエフェドリン塩酸塩 鼻粘膜の充血を和らげ、気管・気管支を拡げる。
b メキタジン 熱を下げる。
c ブロムヘキシン塩酸塩 痰の切れを良くする。
d ノスカピン 炎症による腫れを和らげる。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問22
a.正
b.誤:メキタジンは、「かぜに伴うくしゃみ、鼻汁、鼻づまり、頭重等のアレルギー症状を緩和すること」を目的とした抗ヒスタミン成分として配合されています。
c.正
d.誤:ノスカピンは、「咳を抑える成分(鎮咳成分)」としてかぜ薬に配合されることが記載されています。
正答:2
問23
かぜ薬(総合感冒薬)の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 解熱鎮痛成分として、サリチルアミド、イソプロピルアンチピリン等が用いられる。
b エテンザミドは、15歳未満の小児で水痘にかかっているときは使用を避ける。
c アドレナリン作動成分として、クレマスチンフマル酸塩が用いられる。
d 抗コリン成分として、グリチルリチン酸二カリウムが用いられる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤
問23
a.正
b.正
c.誤:レマスチンフマル酸塩はアレルギー症状を抑える成分(抗ヒスタミン成分)。アドレナリン作動成分としては、プソイドエフェドリン塩酸塩やメチルエフェドリン塩酸塩が挙げられています。
d.誤:グリチルリチン酸二カリウムは「抗炎症成分」として用いられる成分です。抗コリン成分としては、ベラドンナ総アルカロイドやヨウ化イソプロパミドなどが挙げられています。
正答:1
問24
かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤のうち、体力虚弱な人に用いるものの組合せを選べ。
a 葛根湯
b 桂枝湯
c 小柴胡湯
d 香蘇散
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問24
a.誤:葛根湯は「体力中等度以上のもの」の感冒の初期などに適すとされる一方で、「体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)」には不向きとされています。
b.正:桂枝湯は「体力虚弱で、汗が出るもののかぜの初期」に適すとされています。
c.誤:小柴胡湯は「体力中等度で」の、かぜの中期から後期の症状などに適すとされています。
d.正:香蘇散は「体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれず胃腸の弱いもののかぜの初期、血の道症」に適すとされています。
正答:4
問25
解熱鎮痛薬(生薬成分を除く。)及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 発熱や痛みの原因となっている病気や外傷を根本的に治すことを目的とする。
b 飲酒によって、解熱鎮痛薬による胃腸障害が増強する可能性がある。
c アスピリンには血液を凝固しにくくさせる作用がある。
d アスピリン喘息は、アスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性がある。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
問25
a.誤:解熱鎮痛薬は、その名の通り発熱や痛みの症状を和らげることを目的としている。
b.正
c.正
d.正:「アスピリン喘息」について、「アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン等の解熱鎮痛成分」によって誘発されるおそれがある。
正答:3
問26
鎮痛の目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 呉茱萸湯は、体力中等度以下で、手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの頭痛、頭痛に伴う吐きけ・嘔吐、しゃっくりに適すとされる。
b 釣藤散は、体力に関わらず使用でき、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適すとされる。
c 桂枝加朮附湯は、体力虚弱で、汗が出、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないものの関節痛、神経痛に適すとされる。
d 芍薬甘草湯は、体力中等度で、慢性に経過する頭痛、めまい、肩こりなどがあるものの慢性頭痛、神経症、高血圧の傾向のあるものに適すとされる。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正
問26
a.正
b.誤:芍薬甘草湯の記載。
c.正
d.誤:釣藤散の記載。
正答:1
問27
一般用医薬品の解熱鎮痛薬購入者に対する登録販売者の説明について、適切なものの組合せを選べ。
a 発熱が1週間以上続く場合は、服用量を増やしてください。
b 年月の経過に伴って月経痛が悪化している場合は、病院を受診してください。
c 頭痛に対して使用する場合には、症状が出る前に服用してください。
d 肝機能障害を起こすことがあるので、服用期間中の飲酒はやめてください。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問27
a.誤:症状が改善しない場合に服用量を増やすという指示は、医薬品の不適切な使用につながるため不適切です。一定期間使用して症状の改善が見られない場合は、医療機関の受診が必要である旨が示唆されています 。
b.正
c.誤:一般用医薬品の解熱鎮痛薬は、通常、症状が現れたときにその緩和を目的として服用されます。
d.正
正答:4
問28
眠気防止薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 小児用の眠気防止薬はない。
b かぜ薬を使用したことによる眠気を抑えるために、眠気防止薬を使用することは適切ではない。
c カフェインには、腎臓におけるナトリウムイオンの再吸収抑制作用がある。
d 眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量はカフェインとして20mg、1日摂取量はカフェインとして50mgが上限とされている。
a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
問28
a.正
b.正
c.正:カフェインは「腎臓への血流を増やして尿の排出を促す(利尿作用)」働きがある。
d.誤:眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量はカフェインとして200mg、1日摂取量はカフェインとして500mgが上限とされている
正答:2
問29
乗物酔い防止薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a ジフェニドール塩酸塩は、前庭神経の調節作用と内耳への血流改善作用を示す。
b メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用の持続時間が短い。
c スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、中枢に作用して自律神経系の混乱を軽減させるとともに、末梢では消化管緊張低下作用を示す。
d ジプロフィリンは、脳の興奮を抑制するキサンチン系成分である。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正
問29
a.正
b.誤:作用時間が長い。
c.正
d.誤:ジプロフィリンなどのキサンチン系成分は「脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として」配合されるとされています。
正答:3
問30
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを選べ。
体力虚弱で疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿及び多尿などを伴うものの小児虚弱体質、疲労倦怠、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜なきに適すとされる。
1 柴胡加竜骨牡蛎湯
2 桂枝加芍薬湯
3 小建中湯
4 抑肝散
5 白虎加人参湯
問30
小建中湯の記載
正答:3
問31
ジヒドロコデインリン酸塩に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 使用するにあたっては、12歳以上であることの確認が必要である。
b 母乳への移行が少ないことから、授乳中であっても服用することができる。
c 長期連用や大量摂取によって多幸感等が現れることがあり、依存性がある。
d 延髄の咳嗽中枢に作用して、咳を抑える。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正
問31
a.正:コデインリン酸塩水和物及びジヒドロコデインリン酸塩は、12歳未満の小児には使用が禁忌とされています。
b.誤:乳児に呼吸抑制や鎮静等を起こすおそれがあるため、授乳中の女性が服用しないか、服用する場合は授乳を避けるべきとされています。
c.正
d.正
正答:2
問32
口腔咽喉薬・含嗽薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 口腔咽喉薬及び含嗽薬は、口腔内や咽頭における局所的な作用を目的とする医薬品であるため、全身的な影響を生じることはない。
b 含嗽薬は即効性があり、使用後すぐに食事を摂っても、殺菌消毒効果に対する影響はほとんどない。
c 医薬部外品として製造販売されている製品もある。
d 噴射式の液剤では、口腔の奥まで薬液が届くように、軽く息を吸いながら噴射することが望ましい。
a b c d
1 誤 正 誤 正
2 誤 正 正 誤
3 正 誤 正 正
4 誤 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問32
a.誤:結果的に経口的に摂取されることとなり、内服薬と同様な副作用が現れることがあるとされています。
b.誤
c.正
d.誤:一般的に、口腔・咽喉用スプレーでは誤嚥(ごえん)を防ぐために、息を吸いながら噴射することは推奨されません。
正答:4
問33
次の記述にあてはまる咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤として、最も適切なものを選べ。
体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるもののから咳、気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声に適すとされるが、水様痰の多い人には不向きとされる。
1 駆風解毒湯
2 麦門冬湯
3 響声破笛丸
4 桔梗湯
5 白虎加人参湯
問33
麦門冬湯の記載
正答:2
問34
胃に作用する薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)は、制酸成分である。
b ピレンゼピン塩酸塩は、消化成分である。
c タカヂアスターゼは、健胃成分である。
d メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、胃液分泌抑制成分である。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤
問34
a.誤:ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)は、消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的とした消泡成分です。
b.誤:ピレンゼピン塩酸塩は、過剰な胃液の分泌を抑えることを目的とした胃液分泌抑制成分です。
c.誤:タカヂアスターゼは、炭水化物、脂質、タンパク質、繊維質等の分解に働く酵素を補うことを目的とした消化成分です。
d.誤:メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは、胃酸の中和作用のほか、胃粘膜にゼラチン状の皮膜を形成して保護する作用を持つ制酸成分です。
正答:5
問35
止瀉薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a ベルベリン塩化物は、細菌感染による下痢の症状を鎮めることを目的として配合されている。
b 天然ケイ酸アルミニウムは、腸管内の異常発酵等によって生じた有害物質を吸着することを目的として配合されている。
c タンニン酸アルブミンは、収斂作用により腸粘膜を保護することを目的として配合されている。
d ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢の症状に用いられることを目的としており、食あたりや水あたりによる下痢については適用対象ではない。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問35
a.正
b.正
c.正
d.正
正答:5
問36
胃腸の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 麻子仁丸は、体力虚弱で、疲れやすくて手足などが冷えやすいものの胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛、腹痛、急・慢性胃炎に適すとされる。
b 六君子湯は、体力中等度以上で、下腹部痛があって、便秘しがちなものの月経不順、月経困難、月経痛、便秘、痔疾に適すとされる。
c 大黄甘草湯は、体力に関わらず使用でき、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などの症状の緩和に適すとされる。
d 安中散は、体力中等度以下で、腹部は力がなくて、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、吐きけ、嘔吐などを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適すとされる。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
問36
a.誤:一般的に麻子仁丸は便秘に用いられる漢方処方である。
b.誤:一般的に六君子湯は胃腸虚弱や食欲不振、吐き気などに用いられる漢方処方である。
c.正
d.正
正答:5
問37
瀉下薬又は浣腸薬の購入者に対する登録販売者の説明について、不適切なものの組合せを選べ。
a 複数の瀉下薬を同時に使用しないよう説明した。
b センノシドが配合された瀉下薬を服用する際には、授乳を控えるように説明した。
c ビサコジルが配合された瀉下薬は、服用後すぐに効果があることが多いため、起床時に服用するよう説明した。
d グリセリンが配合された浣腸薬について、繰り返し使用することで効果が強くなると説明した。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問37
a.正
b.正
c.誤:般的に経口のビサコジルは、服用後6~12時間で効果が現れる遅効性であるため、即効性を期待して起床時に服用するよう説明することは適切ではありません。
d.誤:グリセリンが配合された浣腸薬の使用に関する注意として、腸管や肛門に損傷がある場合に血管内に入って溶血や腎不全を起こすおそれがあることや、排便直後に急激な血圧低下が現れることがあることが示されており、繰り返し使用による効果増強ではなく、適切な使用が重要である。
正答:5
問38
胃腸鎮痛鎮痙薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 下痢を伴う腹痛の場合、基本的に下痢への対処が優先されるため、胃腸鎮痛鎮痙薬の適用となる症状ではない。
b チキジウム臭化物には、胃液分泌を抑える作用はない。
c ブチルスコポラミン臭化物は、アセチルコリンと受容体の反応を妨げる。
d オキセサゼインは、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされる。
a b c d
1 誤 正 誤 正
2 誤 正 正 誤
3 正 誤 正 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問38
a.正
b.誤:チキジウム臭化物は、抗コリン成分なので、胃液の分泌を抑える作用もあるとされる。
c.正
d.正
正答:3
問39
一般用医薬品の強心薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a ゴオウは強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める等の作用があるとされる。
b ユウタンは苦味による健胃作用を期待して用いられるほか、消化補助成分として配合される場合もある。
c センソが配合された内服固形製剤は、口中で噛み砕くと舌等が麻痺することがある。
d シンジュは、中枢神経系の刺激作用による気つけの効果を期待して用いられる。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問39
a.正
b.正
c.正
d.誤:シンジュは、鎮静作用等を期待して用いられる。
正答:1
問40
次の成分の一般用医薬品の高コレステロール改善薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
6カプセル中:
成分 分量
パンテチン 375 mg
大豆油不けん化物(ソイステロール) 600 mg
トコフェロール酢酸エステル 100 mg
ルチン 60 mg
ピリドキシン塩酸塩 10 mg
a コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成する成分が含まれている。
b 高密度リポタンパク質(HDL)等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、低密度リポタンパク質(LDL)産生を高める作用をもつ成分が含まれている。
c 尿が黄色くなる成分が含まれている。
d 血中コレステロール異常を改善することにより、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなど、痩身効果を目的とする医薬品である。
a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤
問40
a.誤:コレステロールと結合して代謝されやすいコレステロールエステルを形成する成分は「リノール酸、ポリエンホスファチジルコリン」と記載されています。
b.誤:パンテチンは、LDL等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、HDL産生を高める作用があるとされる。
c.誤:ビタミンB2(リボフラビン)の摂取により、尿が黄色くなることがある。
d.誤:高コレステロール改善薬の目的は「血中コレステロール異常の改善、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等」である。
正答:5
問41
次の表は、ある一般用医薬品の貧血用薬に含まれている成分の一覧である。この医薬品を購入する目的で店舗を訪れた35歳女性から、次のような相談を受けた。この女性に対する登録販売者の説明の正誤について、正しい組合せを選べ。
(相談内容)
この薬を使用する際に気をつけることを教えてほしい。最近、仕事が忙しくて食生活が乱れている。ビタミンC主薬製剤を服用している。
2錠中:
成分 分量
溶性ピロリン酸第二鉄 79.5 mg
シアノコバラミン(ビタミンB12) 50 μg
葉酸 2 mg
a 鉄分の吸収は空腹時の方が高いので、消化器系への副作用を軽減するためにも、食前に服用する方が望ましいです。
b 鉄の吸収が悪くなることがあるので、ビタミンC主薬製剤の服用は中止して下さい。
c 服用後、便が黒くなったら直ちに服用を中止してください。
d 食生活を改善し、この薬を2週間程度続けても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医療機関を受診してください。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 誤 正 誤 正
3 誤 誤 誤 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 正 誤
問41
a.誤:鉄分の吸収は空腹時の方が高いとされていますが、消化器系への副作用を軽減するためには、食後に服用することが望ましい。
b.誤:ビタミンCには、鉄の吸収を助ける働きがある。
c.誤:鉄製剤を服用すると便が黒くなることがある。これは使用の中止を要する副作用等の異常ではない。
d.正
正答:3
問42
痔及び一般用医薬品の痔疾用薬とその配合成分に関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
a 一般に「いぼ痔」と呼ばれる痔核のうち、直腸粘膜と皮膚の境目となる歯状線より上部の、直腸粘膜にできた痔核を外痔核と呼ぶ。
b 痔瘻は、肛門内部に存在する肛門腺窩と呼ばれる小さなくぼみに糞便の滓が溜まって炎症・化膿を生じた状態である。
c 痔に伴う痛み・痒みを和らげることを目的に、リドカイン等の局所麻酔成分が用いられる。
d 現在、製造販売されている一般用医薬品の痔疾用薬は、肛門部又は直腸内に適用する外用薬のみである。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問42
a.誤:「直腸粘膜と皮膚の境目となる歯状線より上部の、直腸粘膜にできるもの」は内痔核とされています。一方、「歯状線より下部に生じるもの」が外痔核と呼ばれています 。
b.正
c.正
d.誤:内用として、漢方がある。
正答:3
問43
婦人薬として用いられる生薬成分及び漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a サフラン、コウブシは、鎮静、鎮痛のほか、女性の滞っている月経を促す作用を期待して用いられる。
b 加味逍遙散、桃核承気湯は、構成生薬としてカンゾウを含まない。
c 温経湯は、体力中等度以下で、手足がほてり、唇が乾くものの月経不順、月経困難、こしけ、更年期障害、不眠、神経症、湿疹・皮膚炎、足腰の冷え、しもやけ、手あれに適すとされる。
d 桂枝茯苓丸は、体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすいものの月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴りに適すとされる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正
問43
a.正
b.誤:婦人薬に配合される漢方処方製剤のうち、「温経湯、加味逍遙散、五積散、柴胡桂枝乾姜湯、桃核承気湯は構成生薬としてカンゾウを含む」とされている。
c.正
d.誤:桂枝茯苓丸は「比較的体力があり」とされている。
正答:4
問44
60歳男性が、アレルギー性鼻炎によるくしゃみ、鼻みず、鼻づまりの症状があるため、次の成分の一般用医薬品の内服薬を購入する目的で店舗を訪れた。
6錠中:
成分 分量
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 6 mg
ベラドンナ総アルカロイド 0.6 mg
フェニレフリン塩酸塩 30 mg
この男性に対する登録販売者の説明について、適切なものの組合せを選べ。
a 眠気を促す成分が含まれているため、服用後は、乗物又は機械類の運転操作を避けるように説明した。
b 5~6日間使用しても症状の改善が見られない場合には、服用を中止し、医師の診療を受けるよう説明した。
c コリン作用(アセチルコリンに類似した作用)を示す成分が含まれているため、排尿困難の症状や緑内障の診断を受けているならば、服用前に治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するよう説明した。
d 下痢を起こしやすい成分が含まれていると説明した。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問44
a.正
b.正
c.答えは誤。しかし、ベラドンナ総アルカロイドは抗コリン作用があるので、記載は正しいのではないかと思われる。
d.誤:抗コリン成分や抗ヒスタミン成分は便秘を引き起こす可能性が示唆されています。
正答:1(?)
問45
鼻炎及び鼻炎用点鼻薬とその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a アレルギー性鼻炎は、鼻腔内に付着したウイルスや細菌が原因となって生じる鼻粘膜の炎症で、かぜの随伴症状として現れることが多い。
b ベンザルコニウム塩化物は、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌及び結核菌に対する殺菌消毒作用を示す。
c テトラヒドロゾリン塩酸塩は、鼻粘膜を通っている血管を拡張させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる。
d 一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の対応範囲は、アレルギー性鼻炎及びそれに伴う副鼻腔炎、蓄膿症等である。
a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤
問45
a.誤:アレルギー性鼻炎は「生体内の伝達物質であるヒスタミンが関与」しており、ウイルスや細菌が原因ではありません。
b.誤:一般的な消毒薬は結核菌に効果がない場合が多い。
c.誤:テトラヒドロゾリン塩酸塩はアドレナリン作動成分であり、鼻粘膜の血管を「収縮させる」ことによって充血や腫れを和らげる。
d.誤:鼻炎用点鼻薬は「アレルギー性鼻炎や急性鼻炎に伴う鼻づまり等の症状の緩和を目的とする」医薬品である。
正答:5
問46
点眼薬における一般的な注意に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a コンタクトレンズをしたままでの点眼は、添付文書に使用可能と記載されてない限り行うべきでない。
b 薬液を結膜嚢に行き渡らせるためには、点眼後にまばたきを数回行うと効果的とされる。
c 正確に点眼するために、容器の先端を目尻につけて点眼すると良い。
d 一度に数滴点眼することで効果が増し、副作用も起こりにくくなる。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤
問46
a.正
b.誤:点眼後に過度なまばたきをすると、薬液が涙道から排出されやすくなり、目の表面に薬液が十分に留まらない可能性があります。
c.誤:容器の先端が目に触れると、容器が汚染される可能性があるため、容器の先端が目やまつ毛に触れないようにすることが推奨されています。
d.誤:目には一度に保持できる薬液の量に限りがあるため、数滴点眼しても、多くは目に留まらず流れ出てしまいます。また、薬液の過剰な点眼は、効果の増強には繋がらず、かえって全身性の副作用のリスクを高める可能性があります。
正答:4
問47
眼科用薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a パンテノールは、自律神経系の伝達物質の産生に重要な成分であり、目の調節機能の回復を促す効果を期待して用いられる。
b アズレンスルホン酸ナトリウムは、結膜を通っている血管を収縮させて目の充血を除去する目的で配合されている場合がある。
c イプシロン-アミノカプロン酸は、炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して用いられる。
d アスパラギン酸カリウムは、角膜の乾燥を防ぐことを目的として配合されている場合がある。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 正 正 正 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
問47
a.正
b.誤:アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)は、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合される成分です。
c.正誤
d.誤:目の乾きを改善する成分としてビタミン類などがある。
正答:4
問48
きず口等の殺菌消毒成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a オキシドールの作用は持続的であり、組織への浸透性は高い。
b きず口等の殺菌消毒成分として使用されるポビドンヨードの濃度は、含嗽薬として用いられている濃度と同じである。
c ヨウ素の殺菌力はアルカリ性になると低下するため、石けん等と併用する場合には、石けん分をよく洗い落としてから使用する。
d 消毒用エタノールの粘膜(口唇等)や目の周りへの使用は、避ける必要がある。
a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
問48
a.誤:オキシドール(過酸化水素)は、殺菌作用が弱く、作用の持続性もなく、組織への浸透性も低いとされています。
b.誤:使用部位、用途によって、適正濃度は違う。
c.正
d.正:消毒用エタノールは皮膚刺激性が強いため。
正答:5
問49
打撲や捻挫等への対応に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 患部を氷嚢などで冷やすことにより、内出血を最小限にし、痛みの緩和を図る。
b 患部を弾性包帯やサポーターで軽く圧迫し、心臓よりも高くしておくことにより、腫れを抑える。
c 冷感刺激成分であるノニル酸ワニリルアミドが配合された外用鎮痛薬は、急性の腫れや熱感を伴う症状に対して適している。
d フェルビナクは、打撲、捻挫等による鎮痛を目的として用いられるステロイド性抗炎症成分である。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
問49
a.正
b.正
c.誤:ノニル酸ワニリルアミドは「温感刺激成分」として痛みやかゆみを鎮める目的で配合される。
d.誤:フェルビナクは非ステロイド性抗炎症成分である。ステロイド性抗炎症成分の例としてデキサメタゾンやプレドニゾロンなどが挙げられています。
正答:3
問50
外皮用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a ケトプロフェンが配合された外皮用薬は、使用している間だけでなく使用後も当分の間、塗布部が紫外線に当たるのを避ける必要がある。
b 創傷面に薄い皮膜を形成して保護することを目的として、ピロキシリン(ニトロセルロース)が用いられる場合がある。
c イオウは、皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることにより、角質軟化作用を示す。
d 尿素は、角質層の水分保持量を高め、皮膚の乾燥を改善することを目的として用いられる。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問50
a.正
b.正
c.正
d.正
正答:5
問51
50歳男性が、次の成分の一般用医薬品の毛髪用薬を購入する目的で店舗を訪れた。この薬に関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
100mL中:
成分 分量
カルプロニウム塩化物 2.0 g
カシュウチンキ(原生薬量 1g) 3.0 mL
チクセツニンジンチンキ(原生薬量 1g) 3.0 mL
ヒノキチオール 0.05 g
パントテニールエチルエーテル(パントテン酸の誘導体) 1.0 g
l-メントール 0.3 g
a カルプロニウム塩化物の副作用として、発汗、それに伴う寒気、震え、吐きけが現れることがある。
b カシュウ(カシュウチンキ)は、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して配合されている。
c ヒノキチオールは、アセチルコリンに類似した作用により、頭皮の血管拡張と毛根への血行を促進する作用を期待して配合されている。
d 脱毛は、男性ホルモンの働きが過剰であることが一因であるため、この医薬品には女性ホルモン成分が配合されている。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問51
a.正
b.正
c.誤:カルプロニウム塩化物の記載。
d.誤:配合されていない。脱毛の一因として男性ホルモンの過剰な働きが挙げられ、女性ホルモン成分(例:エストラジオール安息香酸エステル)が脱毛抑制効果を期待して配合されることがあります。
正答:1
問52
歯痛・歯槽膿漏の病態及び治療薬とその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 歯槽膿漏は、歯肉炎が重症化して、歯周組織全体に炎症が広がったものである。
b 歯痛薬(外用)は、歯痛を鎮め、歯の齲蝕を修復することを目的として用いられる。
c 銅クロロフィリンナトリウムは、炎症を起こした歯周組織の修復を促す作用のほか、歯肉炎に伴う口臭を抑える効果も期待して配合される。
d ジブカイン塩酸塩は、齲蝕を生じた部分における細菌の繁殖を抑えることを目的として配合される。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 正 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
問52
a.正
b.誤:歯痛薬の目的は主に歯痛の緩和であり、歯の齲蝕(むし歯)を「修復する」ことは薬剤の作用ではなく、歯科治療の範囲です。
c.正
d.誤:ジブカイン塩酸塩は局所麻酔成分であり、痛みやかゆみを和らげることを目的として用いられます。
正答:4
問53
一般用医薬品の禁煙補助剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 咀嚼剤とパッチ製剤の2種類の禁煙補助剤を併用しても、ニコチンの過剰摂取のおそれはなく、禁煙達成に効果的である。
b 咀嚼剤は、口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が促進されるため、炭酸飲料を摂取した後はしばらく使用を避ける。
c 禁煙補助剤は、喫煙を完全に止めたうえ使用する。
d 重い狭心症や不整脈と診断された人では、循環器系に重大な悪影響を及ぼすおそれがあるため、使用を避ける必要がある。
a b c d
1 正 正 正 正
2 誤 誤 正 正
3 誤 誤 誤 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 正 誤
問53
a.誤:複数の禁煙補助剤を併用すると、ニコチンの過量摂取となるおそれがあるため、避けるべきとされています。
b.誤:口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が「低下する」ため、炭酸飲料などを摂取した後はしばらく使用を避けるべきとされています。
c.正
d.正
正答:2
問54
滋養強壮保健薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 体調不良を生じやすい状態や体質の改善等を目的として、ビタミン成分、カルシウム、アミノ酸、生薬成分等が配合されている。
b 生薬成分であるゴオウ、ロクジョウの配合は、医薬品においてのみ認められている。
c 適用となっている症状の改善を早めたい場合には、多めに摂取すれば良い。
d 数種類の生薬をアルコールで抽出した薬用酒は、手術や出産の直後等の滋養強壮を目的として用いられる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤
問54
a.正
b.正
c.誤:医薬品は、過度に使用しても効果が増すわけではなく、安全性が確認されていないため、推奨される用量を超えて摂取すべきではありません。
d.誤:血行促進作用があるため、手術や出産の直後など出血しやすい人には使用を避ける必要があります。
正答:1
問55
滋養強壮保健薬の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a ビタミンB2は、脂質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。
b アミノエチルスルホン酸は、骨格筋の疲労の原因となる乳酸の分解を促す等の働きを期待して用いられる。
c システインは、皮膚におけるメラニンの生成を抑えるとともに、皮膚の新陳代謝を活発にしてメラニンの排出を促す働きがあるとされる。
d ビタミンB6は、体内の脂質を酸化から守り、細胞の活動を助ける栄養素で、血流を改善させる作用がある。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問55
a.正
b.誤:アミノエチルスルホン酸(タウリン)は、疲労回復、心臓の働きを助ける、滋養強壮などの作用が期待されます。
c.正
d.誤:ビタミンEの記載。
正答:4
問56
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを選べ。
体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に適すとされる。
1 黄連解毒湯
2 防已黄耆湯
3 防風通聖散
4 大柴胡湯
5 清上防風湯
問56
防已黄耆湯の記載。
• 黄連解毒湯:体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔い、血の道症、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎に適すとされます。体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)には不向きとされます。
• 大柴胡湯:体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘、神経症、肥満症に適すとされます。体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人には不向きとされます。
• 清上防風湯:体力中等度以上で、赤ら顔で、ときにのぼせがあるもののにきび、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎、赤鼻(酒さ)に適すとされます。胃腸の弱い人には不向きとされます。
正答:2
問57
漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 漢方薬を使用する場合、「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要である。
b 「皮膚の色つやが悪く」と表現される状態は、漢方の病態認識では水毒となる。
c 漢方処方製剤に使われる生薬成分は、医薬品的な効能効果が暗示されていなければ、全て食品として流通させることができる。
d 漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後6か月未満の乳児には使用しないこととされている。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤
問57
a.正
b.誤:「口渇があり、尿量が減少するもの」(水毒)、「皮膚の色つやが悪く」(血虚)
c.誤:医薬品的な効能効果が暗示されていなくても、専ら医薬品として使用される成分は食品として流通させることはできません。
d.誤:、漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないこととされている。
正答:3
問58
殺菌・消毒、滅菌及び消毒薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 滅菌は、物質中の特定の微生物を殺滅又は除去することをいう。
b 次亜塩素酸ナトリウムは、一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を有するため、金属性の医療機器の消毒によく用いられる。
c エタノールは、微生物のタンパク質の変性作用を有し、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対する殺菌消毒作用を示す。
d 生息条件が整えば消毒薬の溶液中で生存、増殖する微生物もいる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤
問58
a.誤:殺菌・消毒は生存する微生物の数を減らすために行われる処置であり、また滅菌は物質中のすべての微生物を殺滅又は除去することである。
b.誤:次亜塩素酸ナトリウムは、金属を腐食させる。
c.正
d.正
正答:4
問59
代表的な衛生害虫に関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
a ツツガムシは、ヒトへの吸血によって皮膚に発疹や痒みを引き起こすほか、日本脳炎、マラリア、黄熱、デング熱等の重篤な病気を媒介する。
b ペットのイヌに寄生するシラミは、ヒトにも寄生し吸血する。
c ゴキブリの燻蒸処理を行う場合、卵から孵化した幼虫の駆除のための燻蒸処理を、3週間位後に再度行う必要がある。
d トコジラミに刺されると、アレルギー反応による全身の発熱、睡眠不足、神経性の消化不良を起こすことがある。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、c)
4(b、d)
5(c、d)
問59
a.誤:蚊の記載。ツツガムシは、ツツガムシ病リケッチアを媒介するダニの一種である。
b.誤:シラミの種類ごとに寄生対象となる動物が決まっているため、ヒト以外の動物に寄生する
シラミがヒトに寄生して直接的な害を及ぼすことはない。
c.正
d.正:トコジラミは、シラミの一種でなくカメムシ目に属する昆虫で、ナンキンムシとも呼ばれ
る。
正答:5
問60
一般用検査薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 検体中に検査の対象物質が存在していないにもかかわらず、検査対象外の物質と非特異的な反応が起こって検査結果が陽性となった場合を偽陽性という。
b 原則として、尿糖検査の場合、早朝尿(起床直後の尿)を検体とし、尿タンパク検査の場合、食後2~3時間を目安に採尿を行う。
c 妊娠検査薬は、尿中のヒト 絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)の有無を調べるものである。
d 近年、疾病を早期発見するために、一般用検査薬の対象として、悪性腫瘍、心筋梗塞の診断に関係するものが含まれるようになった。
a b c d
1 正 正 正 正
2 誤 誤 正 正
3 誤 誤 誤 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 正 誤
問60
a.正
b.誤:尿糖検査の場合、食後1~2時間等、検査薬の使用方法に従って採尿を行う。尿タンパク
の場合、原則として早朝尿(起床直後の尿)を検体とし、激しい運動の直後は避ける必要がある。
尿糖・尿タンパク同時検査の場合、早朝尿(起床直後の尿)を検体とするが、尿糖が検出された場合には、食後の尿について改めて検査して判断する必要がある。
c.正
d.誤:一般用検査薬の対象ではない。
正答:5
他の問題・解説はこちらへ→ 一 覧
コメント